2017.10.02
10月が勝負!わが子にあった幼稚園の選び方
来年の春、幼稚園入園を迎える子どもがいる家庭では、9月~10月は幼稚園選びの真っ只中でしょうか。
幼稚園は義務教育ではないので、入園についての案内が市区町村から各家庭に届くわけではありません。
多くの幼稚園では9月、10月に説明会が行われ、定員オーバーでない限り基本的に全員入園できる幼稚園もあれば、入園テストがある場合もあります。
親が自らアンテナを張って情報収集する必要がありますが、どう動いて何を選べば良いのでしょうか。
前もって子どもを入れる幼稚園を決めていたり、2歳児クラスに通わせてすでに準備は万端!という人もいるかもしれませんが、実はまだ準備していない!という人、9月から開始したものの選ぶ基準がよくわからない!という人、ママにまかせっきりにしているパパ!もきっといますよね。
そこで、『1人でできる子になるテキトー母さん流子育てのコツ』の著者で、講演家としても活躍されている立石美津子さんに、幼稚園選びのポイントを伺いました。
幼稚園選びは9月、10月が勝負!
幼稚園には私立・公立があり、幼稚園の方針は様々です。
自治体には幼稚園を設立する義務がないため、地域によっては選択肢がない場合もありますが、基本的には家庭で何を重視するかで幼稚園を選ぶ必要があります。
まずは、幼稚園入園までのスケジュールをおさらいしてみましょう。
《幼稚園入園までの流れ》
・9月〜10月 幼稚園見学会 入園希望保護者説明会
・10月 願書配布
・11月 願書受付・入園選考・入園手続き
・2月 入園説明会(教材等の受け渡し)1日体験入園
・4月 入園
遅くとも10月までには地域の幼稚園を調べ、9月、10月にはできるだけたくさんの幼稚園見学会・説明会に足を運び、比較検討できるとよいでしょう。
幼稚園選びのポイントは?
お勉強を重視する園、お行儀の良さを重視する園、のびのびと自由に過ごすのをモットーとしている園など、特色は様々です。園の方針をホームページや説明会で確認してください。
その上で、保育環境や経済面など、何を重視するか、ご家庭に合わせて基本的なチェックポイントをみていきましょう。
基本的なチェックポイント
・保育料
公立は私立に比べて安く抑えられることもありますが、私立でも園によって様々です。
・通園手段
徒歩、自転車、バスなど、自宅からの距離や送り迎えの負担、道路の安全性を確認してみてください。
・昼食
お弁当、給食、選択制の場合もあります。ご家庭での負担や方針で検討のポイントになるでしょう。
・親の参加度
保護者の集まりはどの程度あるのか、距離や時間で考えてみてください。
・延長保育
通常保育は大体14時頃に終わりますが、延長保育を実施している園もあります。
平日の午後や、夏休みなどの長期休みにも保育が利用できるかどうか、申し込み方法や時間の制限があるかなど、確認できるとよいでしょう。
・課外教室
通常保育が終わった後に、課外教室を行っている園もあります。英会話、体操、サッカーなど、どんな教室を受けられるか、費用などもチェックしてみてください。
こちらをご参考に、いくつかめぼしをつけた幼稚園を比較してみてください。
最も大切なことは?
ただ、ひとつ忘れないで欲しいのは、“子どもにとって本当に良い幼稚園”を見極めるのが最も大切だということです。
園の方針や利便性、親の負担を考慮することももちろん大切ですが、質の高い先生が揃っているかどうか、掃除が行き届いているかどうか、安全性が高いかどうかが子どもにとっては大切です。
しっかりご自身の目で見て判断してください。
そのために、本当は運動会や発表会、園で開催している地域の公開バザーなどに通って、園の雰囲気や状況を確かめるのが1番なのですが、9月~10月の段階では機会を逃してしまっている場合も多いはず。
であれば、平日の降園時間に外から園の様子を眺めてみるのもおすすめです。降園時間の様子で、子どもたちの表情や先生・保護者の雰囲気などがわかるかもしれません。
ご近所に通っているお友達がいれば、話を聞いてみるのもいいですね。
子どもにとって、幼稚園は社会への第一歩!
幼稚園は小学校入学前の子どもの「教育施設」であり、「幼児の心身の発達を助長すること」を目的にしています。(学校教育法第二十二条より)
毎日の規則正しい集団生活を通して、子どもの社会性を育てるのが幼稚園の役割です。
大事な幼児期を預ける幼稚園は、社会への第一歩を踏み出す場所。子どもにとっても親にとっても楽しく通える幼稚園を選びたいですね。
記事監修者プロフィール:立石美津子
子育て本著者・講演家 聖心女子大卒。幼稚園・小学校・特別支援学校教諭免許を取得後20年間学習塾を経営、現在は著者・講演家として活動。自閉症児の母。著書は『1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』『はずれ先生にあたったとき読む本』『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』など多数。
「テキトー母さん」流子育てのコツ(日本実業出版社)