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2017.06.25

体臭を放置するとキケン?ストレスがもたらす弊害とは


今の自分がどれぐらいストレスを抱えているか気づかないまま無理をして、心身に不調のサインが出ているのを見逃していませんか? ストレスを抱え続けていると、やがて大きな病気につながる可能性があります。忙しいときほど、いまの自分の状態を振り返り、ストレスを軽減しましょう。今回はストレスの原因や解消法をまとめました。

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目次
ーストレスとは
ーストレスがもたらす悪影響
ー日常生活に潜む意外なストレス
ーストレス解消法

ストレスとは

「ストレスがたまっている」と感じたとき、その原因を自分で正確に把握するのはなかなか難しいもの。「ストレス」の仕組みを知ることで、現状を理解するきっかけにしてみてください。

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「ストレス=嫌なこと」という認識は間違い。そもそも「ストレス」とは、「ストレッサー(圧力を与えるもの)」によって受けた「歪み」を意味する物理学用語です。これをヒトにあてはめて考えると、「心と身体に影響するありとあらゆる刺激」 がストレッサーであり、「刺激によって心身に生じた変化」がストレスです。

(産業医、内科・心療内科医:吉田菜穂子先生)

ストレッサーは大きく分けて以下の5種類があります。

(1)物理的ストレッサー:温度、気圧、騒音など
(2)生物的ストレッサー:ウイルス、痛み、疾病など
(3)化学的ストレッサー:アルコール、薬物、大気汚染物質など
(4)社会的ストレッサー:転居、死別、結婚、昇進、退職、事故など
(5)精神的ストレッサー:不安、怒り、緊張、焦りなど

まずは自分がどのようなストレッサーに敏感になるのかを知り、つぎにそのストレッサーに対してどのようなストレス症状が出やすいのか、意識してみましょう。

ストレスがもたらす悪影響

ストレッサーによる刺激を受け続け、この状態を放置すると、ストレッサーの存在や生じたストレスに気づく力が弱まったり、元の状態に戻そうとしたりする働きを維持できなくなってしまいます。これが「ストレスがたまった」状態です。ストレスがたまると、心身にさまざまな異常があらわれます。

ストレスが原因で現れる代表的な心身の不調

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ヒトは身体の働きを調整する「自律神経系」、ホルモンバランスを整える「内分泌系」、身体を外敵から守る「免疫系」、そして気分を調節する「脳内の神経系」がバランス良く働くことで、心身の機能の安定を保っています。本来、ストレッサーによる刺激の受け方もその働きによって制御されていますが、強いストレッサーが加わると、これらのバランスが崩れてしまいます。その結果、自律神経失調や、ホルモンバランスの乱れ、免疫力低下、気分の制御困難などが起こり、やがてさまざまな心身の異常に発展していきます。

(産業医、内科・心療内科医:吉田菜穂子先生)

身体に与える影響

自覚症状:頭痛、腹痛、肩こり、めまい、肌荒れなど
医療機関で診断される病気:狭心症、過敏性腸症候群、高血圧症など

精神に与える影響

・自覚症状:不安、気力・意欲・判断力・集中力の低下など
・医療機関で診断される病気:うつ病、不安障害、睡眠障害など

ストレスがたまり、うつ病を発症した場合、生死にもかかわる危険性があるため、ストレスへの気づきと対処は重要です。

ストレスと眠気

上記に挙げた心身の不調以外に、「日中の眠気」という症状もストレスが影響している可能性があります。

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ストレスがたまると、脳から「コルチコトロピン(CRH)」という睡眠を抑制する作用があるホルモンが分泌されます。すると、寝付きが悪くなったり、夜中に目が覚めたりして睡眠不足の状態になります。

(精神科・心療内科:井上智介先生)

前述したストレス要因となる「ストレッサー」が身の回りにないにもかかわらず、日中の眠気に悩んでいる場合は、睡眠の病気の可能性があります。不安な場合は、早めに専門医を受診しましょう。

ストレスと体臭

ストレスを抱え続けていると、思わぬところにも弊害が出てしまいます。それは「体臭」です。

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人はストレスを感じると、それを緩和するために『副腎皮質ホルモン』というものを分泌します。この生成の過程で発生するのが加齢臭の原因となる『活性酸素』。ストレスの量に比例して『活性酸素』が増え、加齢臭の元になるノネナールだけでなく、それ以外の脂肪酸も増加して体臭をより強力にします。この臭いを『ストレス臭』というのです。

(五味クリニック院長:五味常明先生)

ストレスによって加齢臭、ストレス臭が生まれると、自分は臭っているんじゃないか、とさらに過敏になり、強いストレスを感じるようになります。すると仕事も思うようにいかなくなるなどして、さらなるストレスとなり、ひどい悪臭に発展するという負のスパイラルにおちいってしまいます。

デオドラントや香水でその場しのぎをせず、ストレス自体を解消するために、まずは睡眠時間をしっかり確保して、睡眠の質を高めましょう。

日常生活に潜む意外なストレス

PCやスマホの画面から発せられるブルーライトは、脳に過剰な刺激を与えます。これにより、脳が疲労してしまい、睡眠障害が引き起こされることを「テクノストレス不眠」といいます。スマートフォンを使う時に画面をのぞきこむように前かがみになってしまうことも原因の一つです。

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一般的な不眠症は睡眠に関する症状がメインですが、テクノストレス不眠は不眠だけでなく、複数の症状が同時に現れるのが大きな特徴です。睡眠障害だけでなく、頭痛、耳鳴り、眼の奥の痛み、めまい、吐き気など、2〜3種類の症状が同時に現れるのです。

(浅川クリニック院長、一般社団法人 東京精神神経科診療所協会理事:浅川雅晴先生)

テクノストレス不眠を放置すると、自律神経のバランスが崩れ、自律神経失調症となり、さらに進行するとうつ病やパニック発作が出る可能性があります。原因不明の不調と不眠の症状が同時に出たときは、早めに心療内科や睡眠外来を受診してください。

ストレス解消法

ストレスを解消するためには、十分な睡眠時間を確保することが重要です。心身の疲労回復だけではなく、ストレスへの敏感さを弱める効果があります。まずは、しっかりと睡眠をとり、そのうえで以下の方法を試してみましょう。

セロトニンを分泌させ、睡眠の質を上げる

メンタルヘルスを高めるために毎日の生活習慣の中で特に注目したい物質が、脳内で作られる神経伝達物質「セロトニン」です。

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セロトニンは誰の脳にも必ず存在する物質で別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。主な働きは、「こころのバランス」をとること。つまりストレスに対して適切に対処し、精神を安定させてくれるのです。セロトニンがきちんと分泌されている人は、心が安定しているため、ストレスがかかってもさらりと受け流し、ストレスが溜まりません。

(メンタルフードマイスター:飯田恵美さん)

セロトニンは、夜になると分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」の生成に必要な物質。メラトニンの原料となるセロトニンが不足すると、メラトニンの分泌が減り、質の良い睡眠ができなくなってしまいます。セロトニンの原料となる栄養素「トリプトファン」は食べ物に含まれているため、積極的に取り入れましょう。

マインドフルネス

ストレスを軽減させるためのプログラムとして、1979年にマサチューセッツ大学医学部に導入された瞑想法です。

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マインドフルネスの中心は「瞑想」ですが、そこでは呼吸に伴うあらゆる身体感覚を意識します。その中で自然に浮かび上がる雑念に気づき、それが心の中で変化していくのを見届け、雑念への執着をなくしていくのです。これを習得することにより、気持ちが安定し、ストレッサーへの耐性が高くなります。

(産業医、内科・心療内科医:吉田菜穂子先生)

マインドフルネスには、ストレッサーに対する耐性だけではなく、睡眠の質も高めるといわれています。

まとめ

忙しく日々を過ごしていると、なかなか心身のセルフケアをする時間を確保できないかもしれません。しかし、無理を重ねていると、知らず知らずのうちにストレスがたまり、日常生活に支障をきたすような病気につながる可能性があります。あまり頑張りすぎず、ストレスをためこまないようにしましょう。

photo:Getty Images

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提供元:体臭を放置するとキケン?ストレスがもたらす弊害とは|Fuminners

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