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2021.02.08

「密になりがちな仕事の人」に知ってほしい対策|建設業や不動産、百貨店などで様々なサービス


さまざまな業界で、対面業務に従事する人たちを助けるサービスが登場しています(写真:tkc-taka /PIXTA)

さまざまな業界で、対面業務に従事する人たちを助けるサービスが登場しています(写真:tkc-taka /PIXTA)

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、スタートアップ企業が顧客や従業員における感染リスクの低減を手助けするサービスを相次ぎ投入している。

IT(情報技術)を活用して働く現場や店舗の接触・混雑状況を可視化したり、遠隔地から接客したりできるシステムを提供。感染防止対策と経済活動との両立を後押しする。

2020年8月、群馬県高崎市に「無人」のモデルハウスが登場した。一般的なモデルハウスとは違い、不動産会社の社員の姿は見えない。

「いらっしゃいませ。自由に見ていってくださいね」

内覧客が⼊ってくると玄関に設置されたタブレットの画⾯に鳥のような姿をしたコンピューターグラフィックス(CG)のキャラクターが現れ、客に話しかける。

客は自由に建物や設備を見学、聞きたい点が出てくるとテレビ画面に向かって質問する。「平屋なのになぜ安いのですか?」――。キャラクターは画面に資料を見せながら客からの質問に答える。

キャラクターの正体は離れた場所にいる不動産会社の社員だ。戸建て住宅を主力とするケイアイスター不動産がITスタートアップのタイムリープ(東京都千代田区)の協力を得てモデルハウスの無人化を実現した。

実物を見たい人にも対応できる

ケイアイスター不動産ではタイムリープが提供する遠隔接客システム「RURA」(ルーラ)を導入。展示場近くの事務所にいるスタッフがカメラ映像で店内の様子を確認し、客が入ってくるとウェブを通じてリアルタイムで対話する。顧客に映し出される画面にはCGキャラクターのほか、スタッフの顔を出すことも可能だ。

モニター越しで会話ができる(写真:ケイアイスター不動産提供)

モニター越しで会話ができる(写真:ケイアイスター不動産提供)

ウェブでの対話は「Zoom」(ズーム)など主に会議で使われているソフトもあるが、RURAは接客に特化しており、複数のスタッフが複数の店舗をまたいで接客できるのが特徴だ。

各店舗で行っていた接客を1カ所に集約することでコストを減らしたり、専門知識のある人材を有効活用したりできる。

「コロナ禍でなるべく人と関わりたくないが、実物を見てみたいというお客様に対応できる」。ケイアイスターの子会社の、カーザロボティクス(群馬県高崎市)でマーケティング責任者を務める小林栄和氏は導入理由をこう説明する。

従業員の感染防止対策につながるうえ、「顧客が対面では遠慮して聞きにくいローンの話など深い会話がしやすい」という。将来は遠隔接客を在宅勤務の従業員にも広げるなど、感染予防とコスト削減を進める考えだ。

タイムリープは2019年6月の創業。遠隔接客システムはサービス産業における人手不足解決を目的に開発した。コロナの感染拡大を受け、接客のリモート化への関心が高まり、20年6月のサービス開始から半年で「200社以上から問い合わせがあった」(同社)という。

企業は月額のシステム利用料を支払い、接客は自前で行うほか、タイムリープ側が用意する接客スタッフを活用することもできる。シェアオフィスやビジネスホテルの受付チェックインなどで導入が進む。望月亮輔代表は「人工知能(AI)による接客自動化はまだ精度に課題がある。顧客の満足度を落とさないためには人手が必要」と話す。

従業員同士の濃厚接触を計測する

ピクシーダストテクノロジーズ(東京都千代田区)は、オフィスや店舗、建設現場など働く場における感染症への安心・安全性を高め、かつ感染者の発生時には影響範囲を最小化するサービス「magickiri(マジキリ)」を始めた。空気の流れを分析して感染症対策に役立てる「Planning(プランニング)」と従業員の接触状況を把握する「Monitoring(モニタリング)」という2つの機能を持つ。

ピクシーダストテクノロジーズのPlanning機能(写真:ピクシーダストテクノロジーズ提供)

ピクシーダストテクノロジーズのPlanning機能(写真:ピクシーダストテクノロジーズ提供)

Monitoring機能では、従業員同士の濃厚接触を計測し、感染発生時の事業への影響の最小化を実現。従業員はカード型の専用端末を身に着けるか、スマートフォンに専用アプリを導入する。専用端末には高精度の近距離通信技術を搭載。従業員間の距離や接触時間が、例えば「1メートル以内で15分間」など濃厚接触基準に抵触しそうになると光と振動による「アラート」を発信する。

管理者はパソコンやタブレットを通じて接触記録を従業員ごと、時間ごとに閲覧できる。「AさんとBさんは接触が多いのでシフトを調整しよう」などとデータに基づいて感染予防策を立てられる。万が一、感染者が発生した場合でも記録によって濃厚接触者を迅速に特定できるため、出社停止者を最小限に抑えられ、保健所への報告も円滑に行える。

従来のビーコンなどを活用した位置情報サービスでは「従業員のおおまかな居場所を把握できても具体的な接触までは確認できないことが多かった」(同社)。

感染者が発生した場合には、主に社内でのヒアリングに基づいて濃厚接触者を特定するため、時間がかかるうえ、人の記憶によるため正確さにも課題があったという。

鹿島建設では建設現場を含む国内の複数箇所でmagickiri「Monitoring」を導入。アプリを導入したスマホを作業員に身に着けてもらったところ、作業中の濃厚接触の発生をデータから検出することに成功した。さらにこのデータを分析することで濃厚接触を減らす改善案を提示できたという。

人の呼気の流れをシミュレーション

Planning機能では、ピクシーダストテクノロジーズの空間シミュレーション技術と、感染症専門医らの助言にもとづく独自の感染リスク度の判断基準を利用し、屋内の空気の流れを可視化して感染リスクを診断する。この判断基準は日々、最新のデータによって継続的に更新している。

換気口や排気口、座席や間仕切りの配置などを元に人の呼気の流れをコンピューターでシミュレーションし、感染者がいた場合の空間内のウイルス濃度を計算。過去の感染事例などから高リスクの個所を判定し、最適な室内レイアウトや換気対策などの改善案を提案する。

自動車販売店を運営するトヨタモビリティ東京(東京都港区)、群馬県の結婚式場や旅館、飲食店などが同サービスを使って感染防止対策の検証とリスク低減を進めている。

商業施設における混雑状況を可視化するのはunerry(ウネリー、東京都千代田区)だ。無料サイト「お買物混雑マップ」でスーパー、ドラッグストアなど国内約4万9000店舗の近辺の曜日別・時間帯別の混雑傾向を調べられる。

1月7日、1都3県に緊急事態宣言が発令されたことを受け、12日からは百貨店、ショッピングセンター、アウトレットモールの計576店舗を追加した。

計1億強ダウンロードされているスマホアプリの位置情報を元に店舗近辺約100メートルの混雑状況をAI(人工知能)が解析。直近4週間の中で最も混雑している1時間あたりの人数を基準として、時間帯ごとに「いつもより空いている」「通常程度」「通常より混雑」に分類する。

コロナ禍でも食品や生活必需品などの購入は必要だ。「混雑マップ」を参考に「密」を避けた時間帯を選ぶなど計画的な行動を促すことで、外出時の人出の分散につなげる。

感染対策と経済活動を支える

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個人利用者には無料で情報を公開する一方で、法人向けには混雑推定情報を企業ごとに提供する「カスタマイズ混雑マップ」を提供する。導入企業は複数店舗の混雑推定情報をまとめて自社サイトやアプリで活用できるサービスを月額3万円から利用できる。

コロナの感染者数は拡大傾向が続いており、ビジネスや買い物などの経済活動を完全に止めることは難しい。デジタル技術をうまく使いながら、感染対策と経済活動の両立を支えるスタートアップの出番は今後増えそうだ。

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提供元:「密になりがちな仕事の人」に知ってほしい対策|東洋経済オンライン

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