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2020.06.15

子どもたちに広がる「コロナ疲れ」、親ができる対処法を小児科医に聞いた


外出が制限され、友達と遊ぶ機会やイベントがなくなり、自粛ムードの中、家で過ごしてきた子どもたち。夜に寝なくなってしまった、体の調子が悪く不機嫌が続いているなど、「コロナ疲れ」を訴える子が増えている。

子どもたちの体に表われるSOSに保護者はどう対処すれば良いのだろう。小児科医の竹中美恵子医師に話を聞いた。

子どもの不調はコロナ疲れ?

子どもの不調はコロナ疲れ?

数カ月に及んだ自粛期間、子どもへの影響は?

―――長期にわたる一斉休校、子どもたちの心身にどのような影響があるのでしょうか

まずは体力が低下し、生活が不規則になっているお子様がよく見受けられます。家の中では運動といっても限界があり、なかなか日光の下で十分に体を動かせないことから、光を浴びないことで肉体的にも精神的にも衰弱しているお子様が多いのが現実です。

家の中でけがをする子も多いです。飛んだり跳ねたりすることができないため、椅子の上で踊っていたら転落しておでこを切ったり、腕を骨折したりする子もいます。また筋力が低下しており、少しの歩行だけでも疲れたと言い出す子もおります。

慣れない生活にイライラして壁に穴を開けてしまったり、両親のいない時に初めて1人でお湯を沸かそうとして火傷をしたり、普段では数多くない外傷が増えていることも事実です。

―――休校期間にストレスを感じている子は多いようですね

学校から1日4時間以上かかる内容の宿題などが非常に多く出されていますが、学校で授業を受ける4時間と自宅で自学自習する4時間とは異なりがあります。自宅では一生懸命できたとしても1、2時間が限度であるため宿題が思うように終わらず、それが終わるまでに朝の4時や5時までかかって結局悪循環になっているケースもあります。

また次の日に学校が休みだと思うと気の緩みから夜寝なくても大丈夫という心理が働き、生活が非常に乱れているお子様は多いと思います。ご本人からではなくご両親からの相談が増えています。

―――大人と子どもで、ストレスの感じ方は違うのでしょうか

大人はストレスが溜まったら、例えばインターネットでショッピングをしたり映画を見たりお酒を飲んだりとストレスの解消法が子どもに比べてたくさんあります。しかし子どもは逃げ場がなく、子どもだけでは自由に通信機器を使ってお話ができなかったり、外出もできなかったりします。

体を動かすことが少なくなるため、睡眠が上手に取れないけれども睡眠薬が飲めないなど、大人に比べてストレスの出方が病気となって出ることが多いです。

―――具体的にはどのような病気がありますか

最近非常に多くなっているのは、便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群や、夜になっても眠れない不眠症、またストレスのはけ口がなく円形脱毛症や帯状疱疹も増えています。

過敏性腸症候群 ※外部サイトに遷移します

不眠症 ※外部サイトに遷移します

円形脱毛症 ※外部サイトに遷移します

子どものコロナ疲れ、対処法は?

―――生活リズムが乱れている子はどうすれば良いでしょうか

「早く寝ないで困る」ということもよく聞きますが、十分な睡眠が取れていないと免疫力がなくなるので、今は生活の乱れがあっても十分に睡眠時間を確保することが大切です。まずはストレスのかからない環境以上に睡眠を十分に取れるようにしてください。そうすると多少のストレスにも耐えられる心が育ちます。

―――子どもたちのストレスを発散させる方法はありますか

しっかりと外で外気を浴びながら遊ぶことです。それに友達とコミュニケーションを取れること、自分がやりたいと思うことを全部やることがストレス解消法になります。

「外で遊ぶのが好きな子」「中に入るのが好きな子」「テレビやDVDを見るのが好きな子」「ゲームをやるのが好きな子」「お掃除のお手伝いをするのが大好きな子」「折り紙が好きな子」「絵本が好きな子」……性格はいろいろで、10人いれば10人とも違います。自分の好きなことをできることが一番良いです。

また子どものストレスを溜めないためにも、今は命の危険を回避するための外出自粛なので親がやいのやいのと周りで指示しすぎないことが大切です。

―――制約の多い毎日の中で保護者は子どもたちにどう接するのが良いのでしょうか

小学生以下のお子様にはしっかりと睡眠を与えることが大切です。中高生になれば多少の生活の乱れも出てくることもありますが、何を優先すべきかを考えると自分で判断ができる年頃になってくるので、家でこうしなさいああしなさいと言ってストレスを溜めさせないほうがよろしいと思います。

生活が乱れることを直させたいというご両親が非常に多くいらっしゃいますが、どうしても学校がないと生活が乱れてしまうのは否めません。起きている時間に何ができるのか、どうすれば良いのかを考えさせることが必要です。

監修者:竹中美恵子(タケナカ・ミエコ)

小児科医、小児慢性特定疾患指定医、難病指定医。「女医によるファミリークリニック」院長。

「女医によるファミリークリニック」 ※外部サイトに遷移します

アナウンサーになりたいと将来の夢を描いていた矢先に、小児科医であった最愛の祖父を亡くし、医師を志す。2009年、金沢医科大学医学部医学科を卒業。広島市立広島市民病院小児科などで勤務した後、自らの子育て経験を生かし、「女医によるファミリークリニック」(広島市南区)を開業。産後の女医のみの、タイムシェアワーキングで運営する先進的な取り組みで注目を集める。

日本小児科学会、日本周産期新生児医学会、日本小児神経学会、日本小児リウマチ学会所属。日本周産期新生児医学会認定 新生児蘇生法専門コース認定取得、メディア出演多数。2014年日本助産師学会中国四国支部で特別講演の座長を務める。150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加する「En女医会」に所属。ボランティア活動を通じて、女性として医師としての社会貢献を行っている。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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提供元:子どもたちに広がる「コロナ疲れ」、親ができる対処法を小児科医に聞いた│マイナビニュース

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