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2020.04.21

家にいる時だからこそ伸ばすべき「非認知能力」とは?


「毎日のように怒ってしまう」「言うことを聞いてくれなくて困る」「夫(妻)と育児方針がかみ合わない」……などなど、育児に悩みは尽きません。特に、毎日忙しく過ごしている共働き夫婦なら尚更でしょう。

ここでは、育児中のマイナビニュース会員に"育児の悩み"についてアンケートを実施。寄せられたお悩みに対して"どのようにすべきか"を、NHKの育児番組でキャスターを務めた経験を持ち、現在は育児のセミナー講師や書籍執筆なども行っている天野ひかりさんに、アドバイスしてもらいます。

家にいる時だからこそ伸ばすべき「非認知能力」とは?

家にいる時だからこそ伸ばすべき「非認知能力」とは?

コロナの影響で休園や休校になったご家庭も多いでしょう。1~2カ月近くお休みになると、お母さんもお父さんも心配になり、子どもに勉強をやらせなければ、という気持ちになるのではないでしょうか。でも、今はそれよりももっと大事な力を育むチャンスなのかもしれません。

そこで今回は、「長い休校中、子どもに勉強だけさせておけばいいのでしょうか」というお悩みに、親子コミュニケーションアドバイザーがお答えします。

これからの子どもに育てるためには「非認知能力」が大切

実はここ数年、教育界で注目されている子どもの力に「非認知能力」があります。非認知能力とは、「目標に向かって頑張りぬく力」「人とうまく関わる力」「感情をうまくコントロールする力」「自分で考える力」「失敗から学ぶ力」「多様な価値観を受け止める力」「新しい発想力」などのことです。

長い間、賢い子に育てるためには「認知能力」を伸ばすことが大切だと思われてきました。つまり、算数ができる、漢字がかける、知識がある、など親や大人が見てわかりやすい(認知できる)力です。

ところが、アメリカの研究(※ノーベル経済学賞受賞のジェームズ・ヘックマン教授の研究)で、こうした認知能力よりも、実は、目にはみえない「非認知能力」を高めることが、その後の子どもの人生の成功や幸福度、収入の安定に関係していることがわかってきました。

この目には見えない力「非認知能力」、ぜひ子どもにもって欲しい! と思われたお父さんお母さんも多いのではないでしょうか。

この「力」は、漢字の書き取りや計算力のように、「親がやらせてできるようになる力)ではなく、「他者と関わりながら、子ども自身のやりたい気持ちを大切にすることで育つ力)なのです。

我が子が宿題のドリルが1枚終わらせたり、漢字を書けるようになったりすると、親にはわかりやすい達成感がありますよね。逆に言うと、それができないとイライラする原因になりますね。特に今は休みで家にいる時間が長く、親も達成感が欲しくなる気持ちはよくわかります。

しかし、周りを見てください。知識がある人よりも、コミュニケーション力や意欲的に取り組む力、感情を抑制できる力を持っている人の方が、生活を豊かに生きている気がしませんか。

もちろん、子どもの年齢にあった認知能力は大事です。しかし、そのためにイライラするより、その前に、他者との関わりの中で何かに熱中して取り組み、「非認知能力」を育むことが大切なのです。一生ものの力を、今育むチャンスなのだと頭を切り替えましょう。

「非認知能力」を育むには

では、「非認知能力」はどうやって育むのでしょうか。3つのポイントを紹介します。

1.子どもをそのまま認める

まず1つ目は、この連載の中でも繰り返しお伝えしていますが、お母さんやお父さんにとって都合の良い行いも悪い行いもどちらも、子どもそのままを認めることです。

良い行いは、わかりやすいですね。お手伝いをしてくれたり、自主的に宿題をした時などは、「手伝ってくれて嬉しい! ありがとう」と認める言葉をかけます。

反対に、ソファで飛び跳ねたり、こぼしながら食べたりと、悪い行いをした時にも、「運動不足解消だね」「今日も元気によく食べたね」とまずは認める言葉をかけます。その後で、「ソファが壊れるから、座布団を重ねた上でね」とか「今日はこぼさずに食べたね」と、代替案を出したり、ルールを伝えたりしましょう。

2.子どもの好奇心を尊重する

2つ目は、子どもの好奇心を尊重することです。お母さんやお父さんにとってあまり好ましくないことでも、子どもが集中して、没頭している時にこそ、「力」は育つのです。

なぜ石ばっかり集めるのかな、とか、なぜ同じことを何度も繰り返すのかな、とムダに思えることの中でこそ、育むチャンスなので、無理にやめさせずに、見守ることができればいいですね。

3.家族と一緒に関わり合う

さいご3つ目は、親子1対1の関係ではなく、家族みんなで関わり合うことです。

この時期怖いのは、「人と関わることは、危険なこと」と子どもが認識して育つことだと思っています。大人は、コロナの影響で今のような現状が続くのは非常事態の数ヶ月、と分かった上で使っている言葉でも、子どもは「人との関わりを避けるべきだ」と思い込んで育ってしまう恐れがあります。

せめて、家族の中では、人と関わること、ぎゅっとすること、手をつなぐこと、誰かに手を差し伸べることの素晴らしさも同時に伝えていけるといいなと思います。

お父さんとお母さんの会話の中から「みんなで話すと解決策も生まれる」という感覚や、お父さんが「夕食おいしいね」というとお母さんの機嫌がなんとなく良くなることや、兄弟で競争してお母さんの気を引こうとすることなどは、親子1対1の関係の中では育めませんね。

家族という小さな社会の中で、怒ったり、泣いたり、笑ったりしながら、育んでいける力なのです。

在宅ワークとなったお父さんお母さんや休校になったお子さん、家族みんなが家に居るこの時期を大切にすることで育む「非認知能力」は、21世紀を生きる子どもにとって重要な力です。

20世紀までは認知能力中心の教育で良かったのかもしれませんが、これからは、AIの登場により、人間にしかできないこうした「力」が必要になってくると思います。

執筆者プロフィール :天野 ひかり

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・親子コミュニケーションアドバイザー

上智大卒。テレビ局アナウンサーを経てフリーに。
NHK「すくすく子育て」キャスターとしての経験を生かし、全国の親子に寄り添いながら、講演会や講座、シンポジウム、企業セミナー講師などを実施。
自身が立ち上げたNPO法人でも、子どもの自己肯定感を育てる親子のコミュニケーションを学ぶ教室「ことばでおやこみゅ教室」を主宰する。

■著書

・Amazon子育てランキング1位のロングセラー

「子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ」サンクチュアリ出版

「子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ」 ※外部サイトに遷移します

・最新刊

「賢い子を育てる夫婦の会話」あさ出版 ほか。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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提供元:家にいる時だからこそ伸ばすべき「非認知能力」とは? |マイナビニュース

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