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2018.10.29

「認知症」が不安・・・今から備えられることは?


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厚生労働省によると国内の認知症患者は最大で約500万人にのぼると言われています。さらに患者数は年々増加傾向に。

※出典元:平成28年版高齢社会白書(概要版) ※外部サイトに遷移します

もはや他人事ではなくなっている認知症ですが、不安を募らせるだけではなく、今からでもできる「備え」を考えたいものです。

今から備えられることとして考えられるのが、「早期発見・早期治療」です。それにより進行を遅らせたり、場合によっては症状の改善が可能なこともあるからです。

さらに、金銭面での「備え」も重要です。万が一認知症になった場合、治療や介護のお金はいくらぐらい必要なのかを知り、不足分をカバーすることを検討しましょう。

まずは「早期発見」で備える

認知症を患う65歳以上の患者数は年々増加傾向に・・・

65歳以上の認知症高齢者数は年々増加傾向にあります。約40年後には、高齢者の3人に1人の割合になるとも推計されています。自分の親をはじめ、認知症はもう他人事ではないものになりつつあります。

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出典元:認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の概要 ※外部サイトに遷移します

実は一口に「認知症」と言っても、認知症になる前と認知症の間には「軽度認知障害(MCI)」という状態があり、近年注目を集めています。

MCIは単純な「老化」と認知症の間に位置するグレーな状態であり、この早期の段階で対策を講じれば、症状を改善することも可能だということがわかってきているのです。

つまり、認知症にならないために何よりも大切な対策がMCIの状態、つまり早期の段階で発見することなのです。

早期発見には「セルフチェック」や「認知症専門医」が有効

しかし、MCIの段階では、物忘れなど認知機能の低下は見られても、判断力など日常生活に支障をきたすことが少ないため、家族でも気づくのが難しい状態です。

そこで有効なのがセルフチェックです。電話を利用していくつかの質問に回答することで認知機能のチェックができるといったサービスもあります。
(参考:簡易認知機能確認ツール「あたまの健康チェック」)

また、「認知症専門医」などの存在も知っておきましょう。単純な「老化」なのか、「認知症」なのか、自分で判断せずに、気になったことがあったら専門医に相談するのがベストです。

「お金」の面でも備えておきたい。認知症の介護に必要な「お金」は?

認知症の介護に必要な「お金」はどれぐらい?

家族や自分が認知症になったときには「お金」の問題も心配になるのではないでしょうか。

厚労省の調査によると「介護」が必要となった原因の18.0%が認知症であり、要介護原因の中で最も高い割合を占めています。認知症と介護は切っても切り離せないものになっていることがわかります。

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出典元:平成28年 国民生活基礎調査の概況 Ⅳ 介護の状況 ※外部サイトに遷移します

それでは、介護には、どれぐらいのお金や時間を必要とするのでしょうか?下のデータを見てみましょう。

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出典元:平成27年度 生命保険に関する全国実態調査<速報版> ※外部サイトに遷移します

世帯主または配偶者が要介護状態となった場合、介護にかかる期間や費用はどれぐらいを予想しているか、の数字と実際にかかった期間や費用(経験者データ)をまとめたものです。

たとえば、「公的介護保険の範囲外の費用で月々必要と考える費用」は平均値が16.8万円であるのに対し、実際の介護経験者が必要とした費用の平均は7.9万円。予想と現実には約9万円の開きが見られます。

また、「介護が必要と考える期間」に関しては、予想の平均が14年1カ月であるのに対し、実際の経験者が介護した期間の平均は4年11カ月です。こちらも予想と現実の数字にかなりの開きが見られます。

この結果を見ると、想定している金額や期間より、実際に要した金額や期間のほうが少ないことがわかります。皆、「介護」と聞くとおのずと「お金と時間がかかるもの」と考えているのかもしれません。

ただ、実際に要した金額や期間は想定より少ないとはいえ、負担する費用は、1カ月の平均が、7.9万円。年間で考えると95万円となり、介護期間の平均4年11カ月で試算すると、将来の介護リスクに対して約500万円の備えが必要、ということになります。

公的年金だけでは介護費用が足りない!

介護に必要となるお金の概算が分かりましたが、それでは、実際定年後の収入が激減してからの介護となった場合、お金は足りるのでしょうか?

おもな収入を公的年金に頼った場合の生活費のデータを見てみましょう。60歳以上・単身者の1か月の生活費は15万4742円。これに対して、60歳以上の単身者の公的年金給付平均額は10万7171円のため、その他の収入を足しても月々約4万円以上の生活費が足りないのが現状です。

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出典元:家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)Ⅲ 層世帯及び単身世帯の家計収支 ※外部サイトに遷移します

定年後に介護状態になった場合、収入より支出が上回り、介護費用の捻出が難しいのが現実です。また、介護はまだ先だと感じている若い世代の方も、自分の親の介護が必要になった場合、生活費なども考えると約7.9万円の介護費用を、親の年金のみで賄うのは難しいということは覚えておきましょう。

認知症の場合、身体は健康な場合も多く、介護サービスを受ける期間が長くなると、公的介護保険制度の利用限度額を超え、経済的負担がさらに大きくなるという可能性も考えらます。
主な収入を公的年金に頼った場合、生活費が足りなくなり、さらに介護費用もプラスとなると、経済的な不安が残ります。不安を抱えずに生活するには、この不足分をどの
ようにカバーするかは大きな課題です。

最後に

新たな治療法が開発され、認知症の早期発見・治療はこれまで以上に重要になりました。MCIの段階で脳トレなどの対策を開始すれば、進行を遅らせるだけでなく、将来的には症状を改善させることも可能になるとも考えられています。
また、MCIの段階からサポートを受けることが可能な認知症保険も販売されております。認知症による介護への経済的な備えとしてはもちろん、認知症という病気そのものへの備えとして、認知症保険への加入も視野に入れてはいかがでしょうか。

執筆者プロフィール:酒井富士子(さかいふじこ)

経済ジャーナリスト。(株)回遊舎代表取締役。 日経ホーム出版社(現日経BP社)入社後、「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。その後リクルートに入社。「あるじゃん」「赤すぐ」(赤ちゃんのためにすぐ使う本)副編集長を経て、2003年から経済ジャーナリストとして金融を中心に活動。近著に「60代の得する『働き方』ガイド」(近代セールス社)などがある。

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