メニュー閉じる

リンククロス シル

リンククロス シルロゴ

2018.09.11

投資で迷ったら金融機関に聞く「4つの質問」|金融商品を買う側も売る側も「幻想」がある


金融機関の販売員は専門家ではない。大切なお金を投資するときには「4つの質問」をぶつけてみよう(写真:ふじよ/PIXTA)

金融機関の販売員は専門家ではない。大切なお金を投資するときには「4つの質問」をぶつけてみよう(写真:ふじよ/PIXTA)

「退職金での投資や投資信託デビューは絶対にしないでくださいね」。ファイナンシャルプランナーの私は企業から依頼を受け、50代以上の社員を対象に集めたセミナーで資産形成や資産管理の話をさせていただくことが多いのですが、そのときには必ずこの話をしています。

それまでに投資したことのない人にとっては、まとまったお金で投資を始めるのはあまりにも危険だからです。定年時に受け取る退職金は、多くのサラリーマンにとって初めて手にするまとまったお金であるだけに、大きな期待とともに多くの幻想が渦巻き、不都合な事態を巻き起こしかねません。今回はその幻想を明らかにして、不幸な落とし穴に落ちないようにするためにどうすればいいか、考えてみましょう。

投資は少額で可能なのに、退職金をもらうと…

最近では「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」のように、毎月定額で少しずつ投資する方法や、買い物をした後のおつりやポイントで投資できるといったサービスが続々と登場し、投資は少額でもできることが知られつつあります。

しかし、それでも相変わらず「投資はまとまったお金がある人がするもの」と思っている人は多いようです。そういう人にとっては、退職金は投資を始めるいい機会だと思いがちです。特に少しでも老後の生活を豊かにしたいという気持ちが強いあまり、「リスクは少々あるかもしれないけど投資でもしてみよう!」と思うのかもしれません。

そういう人は、往々にして金融機関の窓口で「おすすめの商品は何ですか?」と尋ね、商品の内容をよく理解しないまま大金を投資します。そして、半年後、あるいはそれ以上経ってからマーケットが下落すると、大切な退職金が大きく目減りしていることに気づき真っ青になります。「どうしてくれるんだ! 大事な退職金だったんだぞ!」と金融機関に対してクレームを申し立てるのはよくありがちなことです。

こうしたトラブルは、金融商品を売る側の問題なのでしょうか? それとも買う側の問題なのでしょうか?

私はどちらにも問題があり、その背景には「双方が相手に幻想を抱いていることがある」と考えます。

「買う側」「売る側」双方の「幻想」とは?

まず、買う側は、「金融機関はプロなのだから、何が一番儲かるか知っているに違いない。そして今日は退職金というまとまったお金の相談に来ているのだから、特別な客だ。きっと有利な商品を勧めてくれるはずだ」と考えてしまいがちです。

しかし、「良い金融商品」とは、何でしょうか。たとえば電化製品や車なら機能が優れていたり、デザインがニーズや好みに合っていたり、となるでしょう。一方、良い金融商品とは、端的に言ってしまえば儲かることです。

ところが、金融商品が儲かるかどうかはマーケット次第の部分もありますから、そんなことは事前には決してわかりません。相場が上がるか下がるかは誰もわからない以上、何が儲かる商品かなど、わかるはずがないのです。「これが儲かります」と言って勧めてくる行為はあきらかに不適切ですが、それを期待する側もまた間違いだと言えるでしょう。

一方、販売する側も顧客に対して「ある種の幻想」を抱いています。「現時点の市場の見通しやお客様の状況を鑑みて、適切と思われる商品をご提案し、商品の仕組みやリスク、そして手数料など説明すべき内容はすべて説明した。『説明の足らない部分やご質問はない』とおっしゃっているので、内容も正しく理解されている。さらにこの金融商品を買って将来値下がりして目減りする可能性も承知したうえで、自分のリスク許容度に合っていると判断されている」と思っています(もちろんすべての営業マンがこれほど誠実というわけではありません)。

ところが、実際には「説明は聞いたけど、理解していない」というお客様が多いこともまた事実なのです。金融機関側は、法的には説明を受け、理解したという書類にサインがあれば裁判で負ける可能性は少ないでしょう。でも本当にそれでいいのでしょうか?

そもそも、理解しづらい商品を勧めたり、リスクの認識を十分に持たない人に対して株式や投資信託などの価格変動商品を勧めたりすべきではありません。金融商品取引法で言うところの「適合性原則」(投資家保護のための勧誘・販売のルール)とは、単に年齢だとか投資経験といった形式的なもので判断するのではなく、実際に一人ひとりの顧客との対話を通じてしっかり判断すべきことではないかと思っています。

ではこうした「お互いの幻想」によって起き得るトラブルはどうすれば未然に防ぐことができるのでしょうか。私は、顧客側がせめて、下記の4点について最低限確認するべきだと思います。

金融機関に聞くべき4つの確認事項とは?

(1) 投資している対象は何なのか
(2) 投資対象にはどのような種類のリスクがあるのか(価格変動、金利、為替等)
(3) 価格の変動に影響を与えるものは何か(どんな時に値上がり、値下がりするのか)
(4) それらのリスクによって投資した金額がどれぐらいまで減る可能性があるのか

少なくともこれら4点について質問し、理解できる状態でない限り、投資すべきではないと思います。もちろんこれらを質問すれば、金融機関として説明する義務があるので、きちんと説明するはずです(説明があやふやなら100%買ってはいけない商品です)。

それと、顧客側が勘違いしてはいけないのは金融機関の販売員を運用の専門家だと思ってしまうことです。窓口や営業にやってくる金融機関の社員は、その金融機関で取り扱っている商品を販売する人であって運用の専門家ではありません。

また、金融機関に属していないファイナンシャルプランナーだとしても相談やアドバイスについて手数料(フィー)を取らない場合、その多くは金融商品を販売することで金融機関から収入を得ているはずですから、中立公正な提案やアドバイスを期待してはいけません。

服を買う話に置き換えてみるとわかりやすいでしょう。お店の販売員さんは「お似合いですよ~」と言いながらその店にある服を提案営業してくれます。しかし、実際に今日買いたいと思っていたのはパンツで、勧めてくれたジャケットではない、とか、すでに持っている服との着回しが合わない、と思えば買いませんよね。さらに「家で洗えるか?」といった管理を考えて取り扱い可能な商品かを質問し、気に入らなければ買わないはずです。金融商品でも同じです。

実は私は5年ほど前に、スタイリストの方に数万円払って、服を選んでもらったことがあります。面倒な服選びをプロにお任せできたうえに、合わせ方や似合わない色といったことも教えてもらい、今も重宝しています。その際、ファッションセンスのないことや今までの失敗などを吐露したことが、自分にとって有効なアドバイスを得ることにつながりました。

自分が得意ではない分野、時間をかけたくないのであれば本物のプロに適正なアドバイス料を払い助けてもらうことが有効です。決して、販売員に幻想を抱いて、有効なアドバイスをもらおうなどと期待してはいけません。また、リスクのある金融商品を持ったことがない人で、退職金などの将来まとまったお金ができたら投資を、と考えている人は、まずは質問できるレベルの基礎知識を蓄えましょう。これは「20代社員は地味な積み立て投資が向いている」にも書いたとおりです。本格的な投資をするなら、それからで十分です。

20代社員は地味な積み立て投資が向いている ※外部サイトに遷移します

記事画像

【あわせて読みたい】 ※外部サイトに遷移します

退職金をもらう時「絶対やってはダメなこと」

「投資信託はこの3本が良い」と言える理由

会社員必読!「企業型確定拠出年金」の基本

提供元:投資で迷ったら金融機関に聞く「4つの質問」|東洋経済オンライン

おすすめコンテンツ

関連記事

60歳、SAMさんのダンスが今も「キレッキレ」な理由|40代で気付いた体の衰えを乗り越え今も現役

60歳、SAMさんのダンスが今も「キレッキレ」な理由|40代で気付いた体の衰えを乗り越え今も現役

高い買い物ほど「直感で」決めたほうがいい理由|逆に安い買い物は熟慮し買うほうが後悔しない

高い買い物ほど「直感で」決めたほうがいい理由|逆に安い買い物は熟慮し買うほうが後悔しない

TRFのSAMが伝授「100歳を目指せる体の動かし方」|60歳を過ぎても現役で踊れる理由はここにある

TRFのSAMが伝授「100歳を目指せる体の動かし方」|60歳を過ぎても現役で踊れる理由はここにある

ペットボトルとウォーターサーバーを比較!コスパがいいのはどっち?

ペットボトルとウォーターサーバーを比較!コスパがいいのはどっち?

戻る