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2018.09.07

「財布は別」共働き夫婦が離婚しやすい理由|男と女がもめがちな「3つのお金問題」


一見幸せそうだが実は不満だらけ。「財布を別にしている共働き夫婦」はなぜ離婚しやすいのだろうか(写真:kou/PIXTA)

一見幸せそうだが実は不満だらけ。「財布を別にしている共働き夫婦」はなぜ離婚しやすいのだろうか(写真:kou/PIXTA)

結婚は、異なる環境で生まれ育った男女が一緒になることです。そんな他人同士だった2人が日々暮らしていくのは、並大抵のことではありません。特に、金銭感覚の違いが2人の間に大きな溝を生み出し、離婚への引き金となることも少なくありません。

FP(ファイナンシャルプランナー)と夫婦問題カウンセラーの二刀流で仕事をしている私のところには、「お金」にまつわる夫婦問題の相談が寄せられますが、夫婦間の金銭問題には大まかに言って以下の3つの傾向があります。

(1) お金が貯まらない
(2) 夫の収入がわからず、妻が不安を抱えている
(3) 夫の借金問題で妻が不安を抱えている

この3つの問題は、それぞれ潜む原因が違います。読者の皆さんは、いずれかのタイプに当てはまりますか?今回は、(2)「夫の収入がわからず、妻が不安を抱えている」についてお話したいと思います。既婚の方だけでなく独身の方も、今後のためにぜひ参考にしてください。

生活費は割り勘でも、家事負担は妻に偏る

昨今は共稼ぎの増加で、男性並みかそれ以上に稼ぐ女性も増えています。そのため、結婚したらお財布(家計)が別々で、生活費は「割勘」という夫婦が多いようです。すると、お互いの収入はもちろん、お金の流れが見えにくくなります。

人間は「見えないもの」「わからないもの」に恐怖を覚えますが、「隠されたもの」には、恐怖だけでなく興味がわくものです。しかし、それがあまりに長期化すると怒りに変わることもあります。夫に収入を教えてもらえず怒っている奥さんは、意外とたくさんいるのではないでしょうか。

この「割勘」自体に不満を爆発させている奥さんも増えています。なぜなら、子供が生まれたりすれば、教育費や養育費が発生します。さらに、自分たちの老後のためにも蓄えておかなければなりません。そもそも生活費は割り勘でも、家事はどうしても女性の負担が重くなるからです。

「家事に給料を払うとしたら、いくら?」という話題は昔からありますが、いまだにはっきりした数字は出ていません。ネットで検索しても、300万円~700万円越えまでさまざまです。そのためか、「家事」の価値は、夫と妻では認識が相当違うようです。これも喧嘩の発生原因になっています。

「家事負担は私のほうが大きいから、生活費はあなたが多めに払って」「ふざけるな! 俺のほうが仕事は大変なのに、家事もこれだけやっているんだぞ」といった感じで、まったく折り合いがつきません。

テクノロジーが進化しても、夫の価値観は昔のまま?

なかには、共働きであってもご主人から生活費をしっかりもらって、家計をやりくりしている友人がいると、奥さんにとってはなおさら納得できないでしょう。昨今、こうした相談は本当に増えています。

ですから、どうしたらこの問題が解決できるかを私なりに研究しました。その結果、夫婦の間で金銭感覚の差が生まれるのは、やはり「育った環境による」という結論に行き着いたのです。特に、今の20~40代の親御さんは50~70代の方が多いと思いますが、その親と祖父母の価値観がお子さんである夫婦にも根強く影響しているように感じます。

「家督相続」という法律をご存知でしょうか。1947(昭和22)年に民法が大改訂される前の法律です。現在の法律では、子供は兄弟姉妹平等に親の財産を相続できます。しかし、「家督相続」では、主に「長男」が相続をしていました。

昭和のひとケタ以前に生まれた親や祖父母の多くは、執拗に「長男」を尊重する風潮があったのです。私の親世代もこの価値観でした。母から聞いた話ですが、戦時中、物がない時代に、祖母はどこからかケーキを手に入れ、その貴重なケーキを3歳年下の長男である弟にこっそり食べさせているのを見てしまいました。幼い母は傷つき、祖母のことが好きになれなかったといいます。

また、第2次世界大戦までは常に男子は徴兵されやすかったということも、男性が大事にされた要因の一つでしょう。このように鎌倉時代から900年あまり続いたともいわれる家督相続と、戦争で生じた男性優位性は今の世にも残っています。

一方で、戦後、欧米化やテクノロジーはどんどん進んでいき、人の価値観もかなり変わってきています。通信環境の発達で、情報や文化は瞬時に世界中で共有できるようになりました。

にもかかわらず、50歳以上の人だけでなく、30~40代の比較的若い人も、親から植えつけられた価値観を持つ人が結構強いように思います。実際に、相談者にお話を伺うと、夫が親御さんの価値観を刷り込まれていて、妻にはそれがまったく受け入れられず、拒否している人も大勢います。結婚前つき合っていたときには気にもとめていなかったことも、一緒に暮らし始めると、そこに「大きな溝」が現れてくるようです。

もっと具体的に言いましょう。「長男重視」「男尊女卑」の強い環境で育った夫は、母親の姿を妻に求めがちです。朝早くから寝るまで働き、不平不満を言わない母は、自己主張も表面的にはしませんでした。こうした姿勢を、いつの間にか妻にも求めているのです。

逆に言うと、昔の家督相続の中で育った長男は、良い意味で「帝王教育」をされていることも多かったのです。困った人、弱い人、女性、子供に対して、全身全霊で身を粉にして尽くしていました。だから、財産を引き継いだ以上に多くのことも引き継ぎ、世のため、家族や一族だけでなく他人のためにも働き、人徳もありました。

しかし、残念ながら、今はこうした部分は都合よく省いて「おいしい」部分だけを見て、「俺様」になっているタイプの男性、また、そんな父親を見て育った男性は、表面的な父の威厳の部分だけを真似しているのです。

妻も「自分の父親」の姿勢を夫に求めている?

一方、実は「家督気質の家庭で育てられた女性」にも、問題があります。自分自身は良妻賢母の母を真似るのではなく、父親の姿を夫に求めてしまうことです。

父は汗水流して働いているのに、母は外で仕事しなくても、何不自由なく家で悠々自適に暮らしていたように見えていたのかもしれません。読者はおわかりのように、実際はそう見えていた母親も、夫を立て、夫の親、親戚など大切な人にも気配りを欠かささず、夫以上に気苦労が絶えなかったはずです。しかし、やはりそうしたところはほとんど見ていないものです。

父が真面目に働き、給料はすべて母に預けて家計を任せることで、家事に専念させ、子供を不自由なく育てたそのままの姿を夫に求めてしまいます。しかも、昔は給与体系が年功序列で、真面目に会社に行きさえすれば、エスカレーター式に昇給しました。今とはずいぶん違うので、同じことを求めるのは酷でしょう。

このように、夫婦とも、お互いが自分に都合のいい部分を押しつけているようでは、上手く行かないのも当然です。それに気づかないままだと、最終的には離婚に至ってしまいます。しかし、どこかでお互いの育った環境を理解し、自らの価値観を変えられれば、そうした「思い込み」が解消される余地は十分あります。

「収入の開示拒否」でも、大きなお金の流れを明確に

一方、新しい情報に触れることの多い男性の中には、「自分勝手な国際感覚」を身につけている人もいます。

実際、夫婦でお財布が1つなのは日本独特の習慣で、外国人にとって不思議なことのようです。先日もある勉強会で、カナダ人の彼女がいる20代の男性経営者とこの話をしました。この男性経営者によると、「僕の彼女にとって、日本人の夫婦が財布を一緒にしているのは気持ち悪いこと」と言いました。さらにある日、外国人が日本の文化をあれこれ評論する番組を見ていたら、外国人がまったく同じことをいっていたとも言いました。

こうしたタイプの男性とはとことん話し合うことをオススメします。相手は国際的な話を持ち出すなど、理論や理屈に長けていますから、一筋縄には行かないかもしれません。その分徹底的にマネーリテラシー(お金の知識)を強化し、自分が安心して生活ができるところまで話を詰めて下さい。感情論ではなく、敵の武器「理論や理屈」で返しましょう。

一方、男性側に立つと、給与明細を見せないことにいらだつ妻の不満を解消したいのなら、「ライフプランニング」を立ててみてはいかがでしょうか。つまり、現在から将来に渡っての2人のお金の流れを最低限「見える化」してみることです。こうすることで、不安が解消すれば、奥さんも給与明細についていちいち文句をいわなくなるでしょう。

私としては「お財布を別々にする」という国際感覚はしっかり受け入れます。しかし、その代わりといってはなんですが、レディファーストの部分を男性に求めたいところです。そう、普段から女性が喜ぶような言葉やエスコートを心がけることです。給与明細を見せずに円満な夫婦関係を維持したいのであれば、最低限、現在から将来にかけてのお金の大きな流れを明確にし、なおかつレディファーストの姿勢を心がけてはいかがでしょうか。

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【あわせて読みたい】 ※外部サイトに遷移します

「離婚タワマン夫婦」が陥る「住宅ローン地獄」

離婚したくなったら考える「5つの判断材料」

遺産額が少ないほど相続争いは起こりやすい

提供元:「財布は別」共働き夫婦が離婚しやすい理由|東洋経済オンライン

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