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2018.08.27

「イラッとメール」を送りがちな人への処方箋|「以前もお伝えしましたが」に先輩たちが憤慨


自分は意図しなくても、メールで相手をイラッとさせてしまうことがある (写真:aijiro / PIXTA)

自分は意図しなくても、メールで相手をイラッとさせてしまうことがある (写真:aijiro / PIXTA)

電話やFAXを控えに押しやり、今やビジネス現場におけるコミュニケーションツールの不動の4番バッターが「メール」だ。電話のように相手の時間を自分都合で奪うこともなく、場所や時間を問わず送受信できる。メールは、今どきの若手社員にこそ、フィットするツールといえるだろう。

しかし、そんな利便性の向こう側に“面倒くさい受け手”が潜んでいるのが、やっかいなところ。送ったメールに、密かにイラっときている「NGメール審判団」がいるからだ。

一般社団法人日本ビジネスメール協会が、2917人を対象に行った「ビジネスメール実態調査2018」によると「過去一年間に仕事でメールを受け取り、不快に感じたこと」という質問に「よくある」と答えた人が3.12%。「たまにある」と答えた人37.23%と合せると、実に4割を超える人が、受信したビジネスメールに“イラッときている”ということになる。バッターならかなりの“高打率”だ。

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4割のビジネスパーソンがメールに「イラッ」

「こうしたメールが怖いのは、人によって感じ方が違うこと。同じ文面でも『イラッとする』と言う人と、『まったくイラッとしない』と言う人で意見が割れます」と、日本ビジネスメール協会の代表理事・平野友朗さんは言う。

「これが対面や電話なら『相手の表情が曇る』『声のトーンが変わる』といった受け手の変化で気づける。『あ、イラッとさせちゃったかな』と読み取って謝るなどして修正できる。けれど、メールだとそうはいきません」(平野さん)

つまり、あなたが悪気なく送ったメールが、知らず知らずのうちに、相手の気にさわり、評価を下げたり、クレームになったりすることもある。気づかぬうちに「アウト!」になっていることがありえるわけだ。

そんな面倒を予防するために、世の中の人がどんなメールに「イラッとしている」か、先輩社員たちの声を収集した。避けておきたいNGメールの傾向と対策を探ることにした。

イラッとメール1 「余計なひとことが、攻撃的に感じる」

読み手をイラッとさせるメールの王道が、まずコレだろう。

「『以前もお伝えしましたが、納品日は◯日となりますので……』『お気づきだと思いますが、お願いしている書類がまだ届いておりません……』と、こちらへの要望の文言に、いちいちひとこと入れてくる取引先がいる。『以前もお伝え』とか『お気づきだと思う』とかいる? 暗に『お前はデキていないよ』と批判している気がして、腹が立つ」(商社勤務・46歳)

「『こうした案件は“通常であれば”1週間はいただいております』とか『そういったご依頼ならば、もう少しお願いをいただくのが“普通です”』などとか書かれると、イラッとくる。『俺は普通じゃないってことか!?』と」(印刷・44歳)

こうした余計なひとことが、読み手をイラッとさせる理由は、遠回りに相手を「非難」しているようにとらえられるからだ。当然、読み手の心を必要以上に逆なでてしまう。

気をつけたいのは、書き手が「相手を非難しよう」と意識していないときにやりがちなことだ。最初の例でいえば「念を押す意味で『以前もお伝えした』と入れておこう」などと考えて文章を書いたと思われる。ところが、そのせいで「押しの強さ」が文章に練り込まれる。それが“ダメ押し”となり、ムダに攻撃的な印象を受け手に与えてしまうのだ。

メール文を意味深にとらえる人は多い

「そもそも『メールの文面を必要以上に意味深にとらえる人が多い』ということを認識しておくといいと思います」(平野さん)

ちょっと返信が遅いと『嫌われたのでは?』と思ったり、気になる異性から自分を褒める内容のメールが届くと『自分のことを好きなのでは』と一喜一憂したりする。あれと同じで、ほんの少しの強く押したい、必ず対応してほしい、という気持ちが加わると、想像以上に感情を揺さぶってしまうわけだ。

なので、対策は「余計なひとことを入れない」シンプルなメールにすることに尽きる。

たとえば、「以前もお伝えしましたが」はまるまる取って「納品日は◯日となりますので」で終わらす。「お気づきだと思いますが」も削除して、「お願いしている書類がまだ届いておりません」とだけ書く、といった具合だ。

ちなみに前出の『ビジネスメール実態調査2018』によると、「ビジネスメールが上手いと感じた内容」の質問で、第1位が「文章が簡潔で分かりやすい」(65.50%)だった。変化球を多投するより、まずはストレートで勝負だ。

イラッとメール2 「上から目線」

これはメールではなくても、よくありがちな勘違い表現だ。

「『ご苦労さまです』と文頭に入れてくる部下や後輩がいる。『上司や先輩にご苦労さまじゃないだろう』と優しくキレます(笑)」(IT・43歳)

「『課長のプレゼンテーションには感心しました』とか『この資料は優秀ですね』などと書かれたときはイラッとする。なんで、そんな上から目線なのかなと」(メーカー・43歳)

中には、え、コレでイラッとくるの? と思われた方もいるかもしれない。こうした表現が上から目線を感じさせるのは、『ご苦労さま』や『感心する』『優秀』といったフレーズが、「他人に対する評価の言葉」であるからだ。

しかしこれが、イラッとくるスイッチのど真ん中に入ってしまう。評価は本来、目上の人間が下の人間に対して「下す」もの。本人は「良かれ」と思って素直に相手のシゴトぶりを讃えているつもりでも、先輩や上司、あるいは社外の人に対して、こうした評価の言葉を使うと、「偉そうだ!」とイラつかせてしまうリスクがあるわけだ。

そんなときは、「自分はどう感じたか」に変換するのがいいだろう。「感心しました」ではなく、「感激しました」にする。「優秀です」ではなく、「すばらしいです」に変える。最初の「ご苦労さま」は「お疲れ様」に変える、といった具合だ。

相手の目の前で、フォークボールのようにクイッと目線を下げる。そんなメールを投げ込めば、若手社員も安心だろう。

自分はどう感じたかで、上から目線のメールを防ぐ

もっとも、中にはこんな声もあって、実に面倒くさいことも忘れずにいたい。

「以前、『お疲れ様です』と先輩のメールに書いて送ったら、『お疲れ様ですは目上に向かっては失礼です。何よりも俺は疲れていないし』と返信されてきた。本来、失礼じゃないと思うんだけど……。イラッというより、ドッと疲れたことがある」(広告・36歳)

イラッとメール3 「結論がみえない。情報が足りない」

「言い回しやマナーというよりも、『ダラダラとした関係のない文章が多く、何が言いたいのかわからない』メールがくると腹が立ちます」(アパレル・35歳)

「わざとなのか何なのか、『で、結局、イエスなの? ノーなの?』と返信しなくてはいけないあいまいなメールはイラッとする」(金融・45歳)

こうした要領を得ないメールも、多くの人が「イラッとくるメール」としてあげていた。その裏にあるのは、多くの人が「メールを読むのがわずらわしい」という心理があるからだろう。ビジネスメールは「じっくり読んで味わう」文章ではなく、「サラッと読んですぐに理解して対応する」ための文章であるからだ。

「メールは基本的に『相手に何かをしてほしい』ときに書くものです。裏を返すと受け手が『自分は何を求めてられているか』『何をすればいいか』がひと目でわかるのがベター。だから、本文の冒頭に”要旨”を書くことを意識するといいでしょう」(平野さん)

「宛名」「あいさつ」「名乗り」を書いたあと、「本文」に入るのがメールの基本。この本文に入ったら「要旨」、いわば“結論“をすぐに切り出す。

たとえば「パンフレットの修正のお願いしたくメール差し上げました」「スケジュール変更の件、承知いたしました」「ご依頼のあった資料が用意できましたので、添付ファイルにて送らせていただきます」といった感じだ。

また、メールを書く際には、「1行を長くしない」「文章の切れ目ごとに適度に改行する」「漢字を使いすぎない」「箇条書きをうまく使う」などの工夫をして、“文章がぎっしりと詰まっていない”印象を与えることも意識したい。適度に余白があるほうが、受け手にメールを読むわずらわしさを感じさせにくくなる。

「読ます」というより「見せる」イメージでメールを書くのが正解だ。だらだらと長い試合よりも、高校野球のようにテンポ良く進む試合のほうが、見ていても面白い。それと同じだ。

「読ます」というより「見せる」イメージを意識

イラッとメール4 「カタカナや専門用語がやたらと多い」

ビジネスコミュニケーションの記事になると、必ず出てくるスタンダード……いや、定番ネタである。野手がフィルダー、盗塁がスチールと言われるように、現場に根付き、また人を「イラッと」させる局面がまだまだあるということだろう。

アジェンダ、イシュー、アグリー、エビデンス……。日本語の文章に唐突に入ってくるこれらのカタカナ言葉。「ビジネス・ルー大柴」になる人があまたいる、というわけだ。さらに以下のような声もあった。

「カタカナや専門用語を通り越してアルファベットを使うメールはイラッとくる。『MTGの件ですが』とか『後ほどFBします』とか。FBってフィードバック? フェイスブック? と聞くほうが恥ずかしいのもまた嫌だ」(メーカー・42歳)

最近はアルファベットの略語を使う「ビジネス・DAIGO」が増えている。特に上の世代には嫌われがちなので、気をつけたい。

日本語で表現できる言葉なら、誰にでも通じる日本語にしておくのは無難な解決策。前出のアジェンダなら「議題」や「予定」に。イシューは「課題」や「論点」に。アグリーは「同意」に。エビデンスは「証拠」や「根拠」として書くわけだ。

もっとも、受け手が普段から、好んでこうしたカタカナ言葉や専門用語、略語を使うようなタイプなら、相手に合わせるほうが好ましいだろう。繰り返しになるが、シンプルに「見せる」のが良いメール。共通の言語を使ったほうが相手の理解が早く、確実になるからだ。

少なくとも自分の頭に中にある語彙ではなく、受け手の頭の中にある語彙を想像することを心がけたい。相手の好みそうな言葉、言い回しを使うのがGBP……いや、グレートなビジネスパースン……いや、素晴らしい社会人といえそうだ。

イラッとメール5 「丁寧過ぎるメール」

これは2つの理由で、イラッとするという人がいた。まずは「まわりくどい」という意見。

「丁寧に書いているつもりだろうけど、謙譲語がくどいメールが見られる。『送らせていただきます』『確認させていただきまして』『お返事させていただきます』……と同じメールの中に5回も6回も“いただき“が入る。いただきすぎ。くどい!」(出版・44歳)

「いただく」はまわりくどいので、できるだけ使わず、シンプルに「送りました」「確認いたします」でいいのかもしれない。

むしろシンプルなメールの方が好まれる

もうひとつが「距離が遠くなる」という意見もあった。

「もう何度も取引をしている関係会社の担当者で、一緒に飲んだりもしているのに、ずっと固い敬語のメールばかり送ってくる方がいる。『距離を取りたいのかな』と思ってしまう。イラッとくるより、少しさみしい」(サービス・48歳)

確かに敬語は、そもそも相手との距離をつくる表現だ。だからこそ「恐れ多い」「あなたを敬っています」という心象を与えられるわけだが、逆に言えば「それほど仲良くなりたくない」と受け取られても仕方ないわけだ。

つまり敬語ばかり使っていると、敬遠しているのでは、と思われてしまう。ときには内角にグイグイくるメールを送ってもいいかもしれない。

しかし、何度も恐縮だが、メールのみならずコミュニケーションは受け手次第、ということ。「ならば……」と、ビジネスメールに「!」などの記号や顔文字を入れると「ふざけている!」と怒る人も一定数いる。

その一方で、「さらっと仕事上のメールの中に顔文字を入れてくる方がいる。個人的にはふっと柔らかさを感じさせるし、感情も伝わるし、気持ちよくコミュニケーションができると感じます」(広告・40歳)という意見もあった。

“ストライクゾーンは相手によって違う“。あらためて、そんなルールを胸に秘め、相手がすぐ返信を打ち込みたくなるようなメールを投げ込んでいただきたい。

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【あわせて読みたい】 ※外部サイトに遷移します

「失礼なメール」を送る人が知らないNG表現

イラッとさせる人は「言葉選び」がなってない

「メールひとつで嫌われる人」に教えたい視点

提供元:「イラッとメール」を送りがちな人への処方箋|東洋経済オンライン

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