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2022.08.29

「心を壊してしまう人」がはまる3つの危険パターン|元自衛官「訓練でもメンタルだけは強くならない」


落ち込みやすいから強くなりたい。いちいち人に嫉妬してしまう自分が嫌だ。うまくいかないのは努力が足りないから──。

自分を責めて、奮起して。そうして頑張り続けた結果、うつや休職、とても優秀だった人が適応障害になってしまうこともある。しかし、「どんなに過酷な状況にいても、メンタルは強くならなかった」と語るのは、元幹部自衛官として活躍していたぱやぱやくん。

ぱやぱやくんは、防衛大学を卒業後、幹部自衛官としてエリートコースを歩み、現在は一般人として過ごしている人物だ。人生における気づきをTwitterでつぶやき人気化した。

過酷な試練も多いとされる自衛隊で、メンタルは強くならないまま、どのようにして“生存確率”を上げ、脱落することなく過ごせたのだろうか。また、どんな人がメンタルダウンしてしまったのだろうか。

「団体責任」と厳しく指導され……

防衛大学に入った学生がまず学ぶことは、自分の弱さと、人と団結することだという。それを体にたたき込むため、自分、またはチームの誰かがミスをすればその都度、団体責任に。ぱやぱやくんも、その流れで懸垂や腕立て伏せを30~40回以上行うのもザラだったという(*当時)。

1年生の夏には東京湾を8キロ遊泳するという試練も。上下関係や寮生活のルールも厳しく、帽子の置き方、布団の畳み方などにそれぞれ細かいルールがあった。自己流で行うと「どうして言われたことができない!」と厳しい指導が入った。

防衛大を卒業して自衛隊員になった後も訓練は続く。

「100キロ行軍」という訓練では、20キロ弱のリュックを背負いながら長距離を歩き続けるため、足の皮がむけるという。また、真冬の北海道でマイナス20度の中を20キロ歩き続けたり、「防御陣地構築」という訓練では、スコップでひたすら穴を掘って陣地を作り続け、2夜3日から5夜6日かかるという。

極限状態に置かれると、人は人格が変わってしまうと語るぱやぱやくん(画像:ぱやぱやくんTwitterより)

極限状態に置かれると、人は人格が変わってしまうと語るぱやぱやくん(画像:ぱやぱやくんTwitterより)

訓練では灼熱の太陽の下に長時間おかれたり、大雨の中で泥まみれになることも。ほとんど水は飲めず、風呂も入れず、不眠不休の状態で行うような訓練がいくつもあった。

そうした極限状態に追い込まれると、普段穏やかで思いやりがある人でも人格が変わるとぱやぱやくんは言う。

勝手に水を飲んでしまう人。突然ご飯を食べ始める人。重い器材の運搬を誰かに押し付ける人。山の中なのに、「もう僕はダメだから辞めます!」と帰ろうとする人──。

想像を絶する試練を乗り越えながら、自衛官としての自覚を身に付けていくのだそうだ。

心が強い人はもともと?それとも?

しかし、ここで気になることが。自衛官の面々は、過酷な訓練を乗り越えたから強くなったのだろうか。それとも、防衛大学や自衛隊に入った時点でそもそも強かったのだろうか。

「両方のタイプがいます。もともと強い人は、強豪校の高校球児や空手で全国大会出場する経歴を持つような、体育会系出身の人たちに多い。彼らは自衛隊に入って来た時点で身体能力が高く、はたから見ても規格外だと感じました。

一方、そこまでの身体能力が高くない人たちもたくさんいます。一般企業で働いていた人、元暴走族やフリーターなど多種多様でした」

また、自衛隊に入った動機も千差万別。「国を守るために!」「体力を生かして人の役に立ちたい」と意気込む人から、「彼女に振られたから強くなりたい!」「何となく面白そうだから」「本当は旧帝国大学に合格できるほどの実力があるけど、実家の家計が苦しいからきた」などさまざま。

そんな中でも、自衛隊でうまくやっていた人は、「国のために……!」という人より、「何となく面白そうだから」と入って来た人たちのほうが多かった。

彼らは、厳しい訓練や規律があっても、「へ~、面白い!」と柔軟。「自分はこうだ!」といった考えの固さがなく、最適解を状況によって変えられる人でもあるという。

一方、「弱い自分を変えたくて自衛隊に入隊した」という人は、自分はダメというところからスタートしているので、自分で自分を追い込む傾向にあった。

人を壊してしまう環境や考え方3つ

幹部自衛官としてエリートコースを歩んでいたぱやぱやくん。「メンタルはそんなに強くならなかった」とハッキリ語るが、どんな人が厳しい環境の中でもたくましく生き残っていたのか。一方、心や体を壊してしまった人や環境とはどんなものなのか。

【強くあらねばと自身を追いつめた人】

「同僚になめられたから強くあらねば」「仕事がうまくいかないけど、もっと気持ちを強く持たねば」自分を鼓舞して奮起することはあるだろう。しかし、「強くあらねば」の前には否定の言葉が入り、自分で自分を追いつめてしまいがちだ。

「たとえば、毎日14時間以上弱音も吐かずに働き続けながら、上司から怒られて、同僚ともうまくいかない。心が折れて集中力を欠き、ミスが増える。焦りやプレッシャーを感じながら、それでも強くあらねばと思うのは、かなり精神的にきついと思うんです。

できない自分を責めた揚げ句、結果的にうつや適応障害になった人。昨日までニコニコと働いていたのに、突然職場に来なくなった人もいました」

心を麻痺させて耐えても反動が来るだけだと語るぱやぱやくん(画像:ぱやぱやくんTwitterより)

心を麻痺させて耐えても反動が来るだけだと語るぱやぱやくん(画像:ぱやぱやくんTwitterより)

【キャリアを積んだばかりに弱音が吐けなくなり潰れる人】

入社から10年、20年と経験年数が上がったとき。上司から期待され、後輩や部下には突き上げられる。入社当時は仕事ができなくて当たり前、何かあっても弱音を吐ける。しかし、経験を積んでいくと、人に情けない姿を見せられなくなってしまう人は少なくない。

また、もともとメンタルが弱い状態で入ってきた人も、自分は強くなったと思い込んでしまい、自分の弱さを認めにくくなる人もいる。自信が命取りになってしまうこともあるという。

他人を攻撃対象にしてしまう人の心理

【スケープゴートを生みだす、ストレスレベルが高い環境】

自衛隊では、「つらい環境は、スケープゴートが生まれやすいので指揮官は注意しろ」と言われるそうだ。

スケープゴートとは、ある集団に属する人が、その集団の正当性と力を維持するために、特定の人を悪者にして攻撃する現象をさす。

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『弱さを抱きしめて、生きていく。 自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える「心が疲れない54カ条」』(PHP研究所) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

たとえば災害派遣や海外派遣など高ストレスな現場では不満がたまり、特定の誰かを攻撃して解消しようとするような心理が生まれることがある。これは、自衛隊組織が悪いからというより、ストレスレベルが高い組織全般に見られる行為だ。

また、人を攻撃する人たちは自信や余裕がない人か、共感性が低い人たちだった。

まず、自信がない人は、役職や地位に人生の拠り所を感じており、立場の強さ=自分の強さと勘違いしたりする。一方で、自分の能力には自信がなく、その心の不完全さを、部下をいじめることで満たしていたという。

では、そうした理不尽な試練にどう対応すればいいのか。後編記事ではその点などについて紹介していく。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

自己肯定感が低い人に表れる危ない5つの特徴

人より「幸せを感じやすい人」が自然にしている事

無自覚に「パワハラの加害者」になる人の特徴

提供元:「心を壊してしまう人」がはまる3つの危険パターン|東洋経済オンライン

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