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2022.02.24

メリット大「話しやすい人」になれる3つのルール|そもそも「話しやすい人」とはどのような人か?


周りの信頼も得やすく何かとメリットが多い「話しやすい人」。そもそも話しやすい人ってどんな人をいうのでしょう(写真:takeuchi masato/PIXTA)

周りの信頼も得やすく何かとメリットが多い「話しやすい人」。そもそも話しやすい人ってどんな人をいうのでしょう(写真:takeuchi masato/PIXTA)

累計300万部以上の書籍を手がける編集者である一方、ドラァグクイーンとして各種イベント、メディア、舞台公演などに出演する村本篤信氏による連載「話しやすい人になれば人生が変わる」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

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みなさん、はじめまして。村本篤信(むらもと・あつのぶ)と申します。

おそらくほとんどの方が、「誰?」「知らんがな」と思われたでしょうが、私は大学卒業後、8年強の印刷会社勤務を経て、2003年から20年近く、フリーランスのライター・エディターをしています。

これまで携わった書籍のトータルの売り上げ部数は300万部近く。ほかにも、さまざまな分野の著名人や専門家、経営者などに取材し、雑誌や広報誌、ウェブメディアの記事としてまとめたり、コラムを書いたり、時々は舞台、ドラマの脚本を書いたりしてきました。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

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一方で、私は1994年から30年近く、ドラァグクイーン「エスムラルダ」として、新宿二丁目を中心に活動しており、メイクをしてイベントやメディアなどに出演し、ショーをしたりMCをしたり、歌ったりお芝居をしたりしています。

昼も夜もちょっと特殊な仕事をしているとはいえ、私は特別何かのジャンルに詳しかったり、何かを極めたりしているわけではありません。読みやすく伝わりやすい文章を書くよう心がけてはいますが、筆が速い方ではありませんし、私よりも文章のうまい方はたくさんいらっしゃるでしょう。

ドラァグクイーンを27年続けられた理由

ただ、そんな私が、ドラァグクイーンとして27年、ライターとして18年、なんとかやってこられた理由の1つは、私が「話しやすい人」だったことにあると思っています。

自分で言うのもなんですが、私は今まで、人からよく「話しやすい」と評価されてきました。

もしそれらの言葉がすべてお世辞だった場合、これから私が書こうとしていることはすべて何の説得力も持たない、ただの机上の空論、砂上の楼閣になってしまうのですが、実際に、多くの人が心を開き、いろいろなことを話してくれたことを考えれば、おそらく真実ではないかと思います(そう信じたい)。

そして、話しやすい人であることは、ビジネスにおいてもプライベートにおいても、大小さまざまなメリットをもたらしてくれました。

話しやすい人だと、取材がスムーズに進みますし、たくさんの人と仲良くなることができ、情報も集まってきます。私はフリーランスになって以来、営業活動らしいことをほとんどしたことがなく、仕事はすべて、人とのつながりによって舞い込んできました。そんなご縁をいただき、育むことができたのは、話しやすい人だったおかげではないかと、私は思うのです。

やや前置きが長くなってしまいましたが、この連載のテーマは「話しやすい人について」です。

そもそも「話しやすい人」とはどんな人?

私は決して、話しやすい人になろうとしてなったわけではなく、どれほど実践的で役に立つことをお伝えできるかわかりませんが、「話しやすい人とはどのような人なのか」「話しやすい人になるにはどうすればいいのか」「話しやすい人になるとどのようなメリット・デメリットがあるのか」といったことを、みなさんと一緒に、掘り下げていきたいと思います。

さて、これまで何の説明もなく「話しやすい人」と何度も書いてきましたが、そもそも話しやすい人とはどのような人なのでしょうか。いろいろな意見があるでしょうが、私は、話しやすい人には、だいたい次のような特徴があるのではないかと思っています。

(1) オープンマインドである。
(2) 相手が気持ちよく話せるようなリアクションをとる。
(3) 聞いた話を誠実に受け止める。

それぞれについて、今後、丁寧に書き進めていく予定なので、ここでは簡単に説明するにとどめましょう。

まず(1)ですが、話しやすい人は何といっても、オープンマインドです。
ちなみに、オープンマインドとは、自分をありのままさらけ出すことをいとわず、他人に興味を持ち、他人を受け入れられることを指します。

みなさんは「返報性」という言葉を聞いたことがありますか?

これは心理学の用語で、「人が、他人から好意などを受け取ったときに、『お返しをしなければ』という感情を抱くこと」を意味します。つまり、人は基本的には「相手が自分自身を包み隠すことなく相対してくれている」「こちらを受け入れてくれている」と感じたときに、自然と「自分も、自分自身を包み隠すことなく相対したい」「相手を受け入れたい」と思うものなのです。

みなさんも、身の回りの「話しやすい人」「話しにくい人」のことを思い浮かべてみてください。

「この人は大事なことを隠しているな」「この人のことは信用できないな」「この人に私のことを話しても受け入れてもらえなさそうだな」。そのように感じた人に対して、なかなか積極的に「話をしたい」という気持ちにはなれないはずです。

しかしオープンマインドであることは、話しやすい人の大前提ともいえる特徴でありながら、非常に難しいことでもあるといえます。他人に自分をありのままさらけ出すためには、自分が自分自身のすべてを受け入れ、肯定する必要があるからです。

もちろん、そんな「面倒なこと」をせずに、たとえば「自分の、過去のどうでもいい失敗談をあけすけに語る」などのテクニックを用いて、さも「自分をありのままさらけ出しているかのように振る舞う」ことも可能です。実際、それが通用することもあるでしょう。

でも、そうした小手先のテクニックは、鋭い人には見破られますし、最初はだまされていた人も、つきあいが深くなればなるほど、「ああ、この人は自分をさらけ出しているように見えて、まったくさらけ出していなかったんだな」と気づくようになります。

そうなると、テクニックを弄(ろう)した相手への信頼度はゼロどころか、ときにはマイナスになることもあるため、「小手先のテクニックばかりを駆使すること」は非常に危険であるといえます。

自分自身のことをペラペラ話すのはNG

ただ、これは言うまでもないことですが、いくら「自分をさらけ出す」といっても、いきなり聞かれてもいない自分自身のことをペラペラ話すのはNGです。それによって相手が「この人はオープンマインドだ」と思うことはほぼありません。

「自分のことしか話さない人」「自分にしか興味のない人」「自己主張の激しい人」「他人の話を聞かない人」という、真逆の印象を与えるのが関の山です。世の中、ままならないものですね。

「オープンマインドさ」は、決して意図的にあからさまに行動で表す必要はありません。かえって押しつけがましくなってしまいます。その人が、真にオープンマインドであれば、それは自然と雰囲気やリアクションに表れます。

(自分のことをさんざん「話しやすい人」と言っておいてこんなことを書くのは、自画自賛しているようで気がとがめるのですが)オープンマインドの人は、どことなく穏やかで柔らかい雰囲気を醸し出しているでしょうし、自分をさらけ出すことができない人、他人を受け入れることができない人は、どこかピリピリした雰囲気やかたくなさを感じさせるでしょう。

そして、オープンマインドの人は、話している相手の意思を尊重します。「ああ、今、この人は話したいんだな」と感じたら、静かに話を聞くのみ。相手の話を頭から否定するようなことは言わず(もっとも、これは別の機会に詳しくお話ししますが、「相手がさらに話したくなるような否定」をすることはあります)、途中で求められてもいない自分の意見やアドバイスを言って、話の腰を複雑骨折させるようなこともなく、とにかく「相手が気持ちよく話せるようなリアクションをとること」に終始し、求められたときに初めて自分の意見を話します。

このように書くと、おそらく「え? そんなに相手任せなの?」「そこまで自分を殺さなきゃいけないの?」「一方的に話を聞くなんて、ストレスたまりそう」「それなら、話しやすい人になんかならなくていいや」と思う人もいるでしょう。

今後のページビュー数に響くかもしれないので、あまり言いたくないのですが、「話しやすい人」というのは、会話において、基本的には地味な役回りを演じることが多いです。話したい人が話しやすい環境を作ってあげる名アシスタント、名黒子なのです。

でも、話しやすい人、すなわちオープンマインドの人は、その役回りに特に不満を抱いたり、ストレスを感じたりはしません。そもそも他人の話に興味がありますし、心の中ではいろいろと考えていますが、それは別に、言っても言わなくてもいいや、と思っています。

人が求められていないタイミングで、自分の意見を言ったりアドバイスをしたりする裏には、「何か言わないと、自分の存在意義がなくなってしまう」という強迫観念や、「自分のことを知ってほしい」「こんないいアドバイスができる自分はすごい(と自分でも思いたいし、相手にも思ってほしい)」という自己承認欲求があります。

ところが、オープンマインドの人は、すでに自分で自分を肯定できているので、特に必要とされていない場所で、わざわざ自己主張をする必要がないのです。

聞かなくていい話はシャットアウト

もっとも、話しやすい人、オープンマインドの人にも、「聞きたい話」を選ぶ権利はあります。私の場合、ビジネス(取材や打ち合わせ)はもちろん、プライベートでも、たいていの人の話には興味を持ち、喜んで聞き役に徹しますが、酔っ払いが何度も同じ話を繰り返していて、「ああ、この人、明日、絶対このことを全部忘れているだろうなあ」と思ったら、早めにシャットアウトします。

最後に、(3)の「聞いた話を誠実に受け止める」ですが、これは主に、「聞いた話を、相手が望まない場所で公開しない」ことを意味します。

すでにお伝えしたように、オープンマインドの人に対して、人は心を許しがちです。つまり、話しやすい人は、「ここだけの話」「ほかの人にはしないような話」を耳にする機会が非常に多いのです。

ところが、それをうっかりほかの人に話してしまったらどうでしょう。せっかく心を許して話してくれた相手からの信頼は、一瞬にして失われてしまいます。

また、相手が話してくれた深刻な過去のできごとや重大な秘密を、たとえその相手と2人だけで話しているときであっても、軽々しく口にするのは考えものです。相手は、「どうしても知ってほしくて一度は話したけれど、その話題には二度と触れないでほしい」と思っている可能性が高いからです。

もちろん、「ほかの人には言わないことを話してくれた」と有頂天になりすぎたり、聞いた話をネタに相手をゆすったりするのは論外です。話しやすい人には、弁護士並みの守秘義務と情報リテラシーが求められるのです。

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提供元:メリット大「話しやすい人」になれる3つのルール|東洋経済オンライン

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