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2021.10.13

糖尿病のコンビニ活用術〜選び方や組み合わせを管理栄養士が直伝〜


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「血糖値が高いのは分かっているけど、自炊は出来ないし…コンビニで買ったものを食べることが多いよ」

街中どこを歩いても、コンビニの看板が目に入りますよね。買いたいものや食べたいものがすぐ購入できる便利なコンビニ、毎日のように利用する方も多くいらっしゃると思います。

食事療法は、糖尿病の基本的な治療の一つです。糖質の摂りすぎに気をつけながら、栄養バランスを整えていきます。

では、コンビニ食を糖尿病食に近づけるにはどのようにすれば良いのでしょうか。

シーン別の選び方からコンビニ別のおすすめ商品までご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

それでは、まいります。

理想の食事メニューとは

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最初に、糖尿病患者さんにはどのような食事メニューが理想的なのか、みていきましょう。

糖尿病食は、栄養素の配分を理想的なバランスにすることで出来上がります。

1日の摂取エネルギー(1日に食べ物から摂り入れるカロリー)は、三大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質の比率を意識して摂取します。これは、血糖コントロールを良好にし、網膜症や神経障害といった合併症の予防のために必要な栄養素配分の基本的な考え方です。

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そして、このバランスを作り上げてくれるメニューが、「一汁三菜」を基本とした和食です。

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一汁三菜 : ご飯、汁物、主菜1品、副菜2品

理想の食事メニューを考える際は、一汁三菜をイメージすることをおすすめします。

【一言メモ】

三大栄養素は私たちの生命維持や身体活動に欠かせないエネルギー源です。炭水化物は主食であるご飯や麺、パンなどの炭水化物に多く含まれる栄養素です。またたんぱく質は肉や魚、大豆製品や乳製品、脂質は食物油やバターなどに含まれます。

コンビニ食の傾向

唐揚げや肉まんなどのファストフードからお弁当やカップ麺まで、コンビニでは様々な商品が展開されていますよね。お惣菜やスイーツも多種多様な商品が並び、私たちの目を楽しませてくれます。

最近は、糖質をオフしたものやカロリーを低めにしたものなど健康的な商品も見かけますが、コンビニ食では全体的に炭水化物が多くなる傾向がありますので注意が必要です。

例えば、コンビニ弁当はご飯や揚げ物などが多く野菜が少ないものが目立ちます。これでは炭水化物が6〜7割、たんぱく質が1割、脂質が3割のようなバランス組成になる可能性が高いです。

またパスタやおにぎり、サンドイッチなどの主食には炭水化物が多く含まれています。種類や商品にもよりますが、炭水化物が7〜8割、たんぱく質が1割、脂質が1〜2割程度と推測されます。

炭水化物を多く摂る(≒糖質を多く摂る)と血糖値が上がります。そして血糖値が高いと血管や血液の状態が悪化し、動脈硬化のリスクも上がってしまうのです。

一方で、たんぱく質が少なく脂質が多いと、どのような問題があるのでしょうか。

まず、筋肉を作る材料であるたんぱく質は「糖の貯蔵庫」とも言えます。食事で摂った糖分はインスリン(血糖値を下げるホルモン)によって筋肉などに取り込まれます。

つまり、「筋肉量が少ない=糖をうまく取り込むことができない→血糖値を下げることができない」となり、食後血糖値の上昇につながる」要因となるのです。(食後高血糖のリスクは下記でお教えします)

次に脂質です。脂質を多く摂ることでカロリーオーバーになる可能性が高くなります。余分なカロリーは内臓脂肪として私たちの身体に蓄積していきます。内臓脂肪はインスリンの効きをよくするホルモン(アディポネクチン)の分泌を邪魔し、食後血糖値の上昇を促してしまうのです。

炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスが崩れると、血糖値を上昇させる要因となり、神経障害や腎症といった合併症のリスクが高まります。

コンビニ食においても、摂取エネルギーを理想のバランスに近づける工夫が大切です。

食後高血糖に注意

食後の血糖値が異常に高くなることを、食後高血糖と言います。

食事をすると血糖値は上昇しますが、2-3時間以内に正常値(110mg/dl未満)に戻るのが一般的です。しかし血糖値が下がらず、長時間に渡って140mg/dl以上の値が続くと、食後高血糖を起こしていると判断されます。

高血糖状態の血液は砂糖水のようにネバネバしています。そのため血管の中をスムーズに流れることが出来ず、血管に圧力をかけた詰まらせたりしてしまうのです。

様々な病気を引き起こしたり進行させる可能性が高くなりますので、注意が必要です。

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商品の選び方を紹介

コンビニでよく利用するメニューとしてあげられる、4つの商品をご紹介しましょう。

おすすめのお弁当は?

白いご飯に数種類のおかずを彩りよく詰め合わせている 「幕の内弁当」 であれば、一汁三菜をイメージしやすく、比較的栄養バランスを整えやすいでしょう。

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おにぎりは何を選ぶ?

おにぎりでは、雑穀やもち麦を使用しているものを選ぶと食物繊維を摂ることができます。

食物繊維は腸の中に長時間居座って、糖の吸収を邪魔してくれる働きがあります。血糖値の上昇を緩やかにしてくれる、糖尿病の強い味方です。

サンドイッチなら何でもOK?

健康的なイメージのあるサンドイッチ。チキンサンドやカツサンドでは、栄養素としてはたんぱく質を摂ることが出来ますが、脂質も増えることになります。

サンドイッチは、【野菜+たんぱく質】が入ったものを選ぶようにしましょう。例えば、【ブロッコリー+えび】【レタス+たまご】などが具材にあるものが良いですね。

糖尿病の方向けのパンについて知りたい方はこちら ※外部サイトに遷移します

安心なスイーツはあるの?

食後や仕事の休憩時間に美味しいスイーツで一息をとりたい..というあなた。

血糖値に安心なのは、低糖質なスイーツです。クッキーやプリンなど、血糖コントロールに役立つ商品がたくさん出ています。糖質10g以下のスイーツを選ぶと良いでしょう。

人気記事:糖尿病に間食&おやつはダメ?現役栄養士が徹底指導 ※外部サイトに遷移します

バランス食の作り方

それでは、手軽なコンビニ食をバランスの良い食事に変える方法を、シーン別にご紹介します。

朝食には乳製品を添えよう

「朝食はオフィスに着いてから、さっと食べる」というあなたには、まず乳製品を選ぶことをおすすめします。

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なぜ、最初に乳製品を選ぶのか。その理由はたんぱく質の補給です。

デスクで手軽に食べられる商品として朝食時に選ばれやすいおにぎりやサンドイッチ、健康補助食品のシリアルバーには炭水化物が多く、たんぱく質が不足しやすい傾向にあります。

また朝食後の血糖値を良好に保つには、乳製品に含まれる乳清タンパク質が効果的という報告もあります。

ですので、牛乳やヨーグルトを朝食時に取り入れていただきたいのです。

おすすめは牛乳ですが、牛乳が苦手な場合はヨーグルトでもO Kです。しかし一般的なヨーグルトには甘味料が多く含まれていますので、無糖のヨーグルトがベスト、低糖がベターです。

【一言メモ】

食事の前に牛乳やヨーグルトを摂り入れる「プロテインファースト」で食べると、炭水化物を先に食べるより血糖値の上昇を抑えることができます。

昼食と夕食でひと工夫

中食(※)としてコンビニ利用率の高い昼食と夕食には、野菜をプラスするような心がけが大切です。

(※)中食とはすでに調理された食品を購入して持ち帰り、家庭内で食べる食事スタイルのことを言います。

野菜を摂取することで、主に 「血糖値の上昇を緩やかにする、ボリュームが増えることで満足感が上がる、噛む回数を増やして早食い防止」 といった効果が期待できます。

<カット野菜の活用>

袋に入ったカット野菜を利用しましょう。電子レンジで加熱(袋を少し開けて温める)したカット野菜を麺類に加えるだけで、具沢山の麺に変わります。

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<冷凍野菜の活用>

ブロッコリーやほうれん草といった冷凍野菜の活用もおすすめです。パスタやグラタンなどにそのまま冷凍野菜をのせて、レンジで温めるだけで美味しく食べることが出来ます。

参考記事:スルフォラファンとは〜効果からサプリまでカンタンに紹介〜 ※外部サイトに遷移します

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お酒のお供も選び方次第

晩酌では「たんぱく質+野菜」を意識すると、バランスのとれた一品になります。おすすめは、おでんです。

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次に、手軽に食べられる焼き鳥をご紹介しましょう。鶏肉は高たんぱく質で低カロリーな肉で、糖質も少なめです。

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焼き鳥を食べる時に、袋野菜を付け合わせにして食べると野菜も摂れます。

コンビニ別のおすすめは?

オリジナル商品も様々ですよね。糖尿病患者さんにはどのような商品がおすすめか、コンビニ別に見てみましょう。

セブンイレブン

ドーナツが食べたい…そんな時におすすめなのが、セブンイレブンの 「糖質50%オフのロカボドーナツ」 です。

1個あたりの糖質は17.1gで、通常のドーナツ(糖質は約32g)より半分ほど少なくなっています。しかし、糖尿病患者さんのおやつの糖質量は10g以下が推奨されます。ロカボのドーナツは1/2個にして食べましょう。

ローソン

ローソンでは、ブランを使用したパンや糖質を抑えたパンがおすすめです。

一般的なパンは糖質量が多いものが目立ちます。糖質の摂りすぎは血糖値を上げる要因ですので、注意が必要です。

ブラン(=ふすま)には血糖値の上昇を抑える食物繊維が豊富に含まれます。ブランパンを日常にうまく取り入れると、血糖コントロールに役立ちます。

ファミマ

ファミリーマートの「お母さん食堂」シリーズには、健康的なお惣菜が並びます。

例えば、ほうれん草と小松菜の白和え、豆とひじきの和風サラダなどでは、野菜とたんぱく質の両方が補えます。お酒のお供にも良いですね。

人気記事:糖尿病と飲酒の関係~アルコールの影響や飲み過ぎないための秘訣を紹介~ ※外部サイトに遷移します

まとめ

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糖尿病患者さんがコンビニ食を利用する際、炭水化物:たんぱく質:脂質=6:2:2の比率を心がけることが大切なことがお分かりいただけたと思います。

コンビニ食は炭水化物に偏りがちな傾向がありますので、【+たんぱく質+野菜】を意識するようにするとバランスが整い、食後高血糖を予防することにつながります。

また各コンビニには低糖質なスイーツやパン、1品でたんぱく質と野菜が取れるお惣菜など、糖尿病に優しい商品があります。日々の食事にうまく取り入れると良いですね。

以上、今回は糖尿病とコンビニ食についてご紹介しました。

当記事を参考に、コンビニ食とうまく付き合いながら、毎日の血糖コントロールを行っていただけると嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値やお薬の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。

参考文献

・カゴメ株式会社「夕食女性のコンビニランチ事情」調査結果概要 ※外部サイトに遷移します

・厚生労働省 e-ヘルスネット アディポネクチン
・Incretin, insulinotropic and glucose-lowering effects of whey protein pre-load in type 2 diabetes: a randomised clinical trial, Diabetologia. 2014 Sep;57(9);1807-11. doi: 10.1007/s00125-014-3305-x, Daniela Jakubowicz, Oren Froy, Bo Ahrén, Mona Boaz, Zohar Landau, Yosefa Bar-Dayan, Tali Ganz, Maayan Barnea, Julio Wainstein

執筆者:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石 香代子

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山口県立大学家政学部栄養学科卒業後、人材業界を中心にセールスやコンサルタントとして交渉力・語彙力など幅広いコミュニケーションスキルを培う。その後、中国大連にて日系企業のフードアドバイザー、日本人学校の食育セミナー講師として活動。現在、H2株式会社とクリニックでの栄養士業務、特定保健指導を兼任。その他、中国高齢者施設の栄養監修なども手掛けている。管理栄養士、東京糖尿病療養指導士の資格を保有。

記事提供:H2株式会社

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提供元:糖尿病のコンビニ活用術〜選び方や組み合わせを管理栄養士が直伝〜|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】

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