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2021.03.15

「味噌でおにぎり」災害時に心を支える食のコツ|思い出レシピ500通からわかったこと


震災時の数日間に何をどう食べるか、イメージできていますか?(イラスト:まつもとあやね)

震災時の数日間に何をどう食べるか、イメージできていますか?(イラスト:まつもとあやね)

この記事の画像を見る(5枚) ※外部サイトに遷移します

東日本大震災から間もなく10年。大きな災害が起きたとき、何をどう食べるか。今ぱっとイメージができるでしょうか。

当時は、”避難所ではなく自宅で生活を送っていた方”も多くいました。今回はそうした在宅避難の食事について考えていきます。

さて、災害時であっても、「1週間程度、普段に近い食事や栄養をとれる準備が大切だ」ということを、前回記事で取り上げました。食事のクオリティを上げることは、心を支える効果もあるからです。

「大変なときに、普段に近い食事とか栄養とか、無理でしょ」

そう思う方もいるかもしれません。しかし、災害時の食の記憶を教えてもらう投稿企画「思い出レシピ」には、そんな在宅避難の際にも役に立つアイデアをたくさん送っていただきました。

その500通の中から、在宅避難初期にできるだけ“気を楽にして“乗り切れるコツをご紹介します。

前回記事はこちら ※外部サイトに遷移します

災害時に好んで食べられたものからわかること

以下は、集まった投稿の中で、「災害時に役立ったと感じた食品」について集計したものです。

(データ:NHK)

(データ:NHK)

上位3つにご注目ください。1位 米、2位 冷凍した食品・食材、3位 粉類。これらはすべて「水や火などを使って調理するもの」です。

ここから伝わってくるのは、できるだけ調理した温かい食べ物が食べたい、という気持ちです。しかしこれらは“水”や“カセットコンロ(熱源になるモノ)”がないと調理できず、料理になりません。つまりそれらのアリナシによって、被災時の「食の質」には大きな差が生じます。

そう。“水”や“カセットコンロ(熱源になるモノ)”の備蓄は必須なのです。

具体的には、水は1人当たり1日3リットル(飲み水と調理用を合わせて)。カセットコンロのボンベは1人あたり一週間で6本が国の目安です(ボンベが1本で1時間として、1日3食温かいものを作るとこれくらいの量になるそうです)。

これだけの備えがあれば、お米を炊くことだってできます。アウトドアをする方などはご存じと思いますが、お米は別に炊飯器でしか炊けないものではありません。水とカセットコンロがあれば、なべやフライパン、空き缶でだって炊くことができます。

最低限の水と熱源、炭水化物を確保しておく。事前準備の重要性はよく言われるところですが、こうしてイメージすれば、その大事さが伝わるのではないでしょうか。これを1つ目のコツとしてぜひ覚えておいていただけたらいいかと思います。

2つ目のコツは、米を炊いたときには「おにぎり」にするということです。実はおにぎりは、思い出レシピに最も投稿されたメニューでした。

災害時の食としてのおにぎりの魅力のひとつは、少しの付け合わせでバリエーションを作れることです。

「生の味噌」を使ったおにぎり

被災時、“神棚の塩”をおにぎりにふりかけたといった投稿が寄せられていますが、それ以外にも、印象に残った具材として「生の味噌」がありました。

「生味噌のおにぎりを食べるという話を西日本にお住まいの方が聞いて驚いていたが、私はいつもの味でホッとした」(福島・40代女性)

「生味噌を使うおにぎり、とてもおいしかったです」

「生味噌を使うおにぎり、とてもおいしかったです」

筆者も大阪の出身で、生味噌を使うおにぎりにあまり馴染みがなかったので、実際に食べてみました。

――「ああ、これヤバい!」

味噌だと塩辛いのではと心配だったのですが、量の配分にさえ気を配れば、とてもおいしいものでした。しかも塩やしょうゆだけで食べるおにぎりと比べて、香りが強いため、ぐっと料理らしさが出ました。

思い出レシピの取材では、素材に一工夫をするだけで、味わい深い料理に変わるという体験を何度もしましたが、災害時には「おにぎりに味噌」と知っておくと、役に立つかもしれません。

そして、3つ目のコツが「冷凍庫にある食品を使う」ことです。

岩手県・40代女性は 「停電が続き冷凍庫のものを無駄にしないようにと、大切にとってあったアワビ、イクラ、塩ウニ。毎日が年越しのようだった」と投稿してくれました。

北海道胆振東部地震を経験した方の投稿でも、停電した時に「冷凍庫に大量に買い込んだ鶏肉を傷まないように使っていたのだが、他の家でも魚や牛肉で同様の状態になっていた」というものがありました。

災害後の数日間、ライフラインが止まっても冷凍食品が食卓で活用できたこと。これは、災害時の食生活を考えるうえで重要な事実ではないでしょうか。

ここまで、「被災後数日間の食」に関するコツをご紹介してきました。

「まず、水とカセットコンロ(熱源)を用意すれば、あとは家にあるものでみんなやりくりしていた」

そう考えれば、備蓄のプレッシャーから少し解放される気がしないでしょうか?(ちなみに、普段から買いだめをする人のほうがより長く食べつなげていたようです)

残りものでチーズリゾット

岩手県に住むきらさんは震災時、石油コンロを使って、水と米、そして、冷蔵庫にあったプロセスチーズや残りものを組み合わせることで、リゾットを作ったそうです。

「家のものをやりくりして簡単にリゾットができました」(イラスト:岡本 将徳)

「家のものをやりくりして簡単にリゾットができました」(イラスト:岡本 将徳)

ありあわせのもので作ったそうなのですが、実際、作り方はとてもカンタン。まず、鍋に米と水、刻んだ玉ねぎを入れ、石油コンロで温めます。そこにコンソメの素、プロセスチーズを入れ、最後に溶き卵を入れたらでき上がりです。

普段、「あさイチ」の料理助手をしている神戸良子さんに作ってもらったのですが、「そのまま食べるイメージのあるプロセスチーズもこうして料理すれば、おいしいリゾットになるんですね!」と驚いていらっしゃいました。

きらさんが作った簡単リゾット(マンガ:上野うね)

きらさんが作った簡単リゾット(マンガ:上野うね)

「少しでも役に立つのなら」とみなさんが寄せてくださった思い出レシピの多くは、制約のある環境の中で、いつものレシピに工夫を加えたものでした。そんな「少しでも普段に近づこう」という気持ちが当時のみなさんを支えていたのです。                        

それでも、「自分の家の冷蔵庫のものでは、2~3日しかもたない」

そう思う方は、これに加えて3~4日分ほどの備蓄を検討してください。
普段から日持ちするものを多めに買っておいたり、アルファ化米といった便利な防災食を備蓄しておいて、日ごろから使ったり買い足したりしながら暮らす方法(「ローリングストック法」といいます)もオススメです。

ぜひ家族など、みなさんで災害時の食をどうしようか話してみてください。

記事画像

三陸鉄道はなぜ「復興のシンボル」になったのか

33歳元産経記者が挑む「東北の現実」伝える闘い

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提供元:「味噌でおにぎり」災害時に心を支える食のコツ|東洋経済オンライン

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