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2021.02.18

知っていても意外と説明できない「SDGs」の本質|SDGsでいうところのサステナブルとは何か


SGDsが何なのかはわかるものの、意外と説明するのは難しいものです(写真:USSIE/PIXTA)

SGDsが何なのかはわかるものの、意外と説明するのは難しいものです(写真:USSIE/PIXTA)

こんにちは、デビットです。最近テレビで有識者の方などがスーツの襟にカラフルなドーナツ型のバッチを着けている姿を見かけます。東洋経済の読者の皆さんならおわかりになると思いますが、これは「SDGsをサポートしています」という意思表示ですね。

2015年に提唱されたSDGs、日本でも昨年あたりから急に注目を集めるようになってきたように思います。そんなSDGsを語るときにどうしてもサステナブル、エシカル、ダイバーシティー、インクルージョンなどのカタカナ語がついてまわります。今回は、ちょっと気取って使って「意識高い系」になってしまわないよう、これらカタカナ語の辞書的な意味以上の背景もチェックしながら、SDGsについても一緒に考えてみたいと思います。

「サステナブル」の意味がわかりにくい?

SDGsはSustainable Development GoalSの略で、「持続可能な開発」あるいは、「持続可能な社会」と訳されます。これは国連が2030年までにこうした状態にしなければいけない、17の分野で掲げた目標です。ただ、Sustainable Developmentというのは正直なところ誰が何を開発するのか、非常にわかりにくい言葉です。

日本では「Sustainable(サステナブル)=環境問題についての取り組み」と解釈する傾向にあると思います。このままにしておくと破壊されてしまう地球環境を「維持しましょう」ということですね。

しかし、国連開発計画のホームページをみるとSDGsは「貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指す普遍的な行動を呼びかける」ものとしています。SDGsの17の目標を見ると「貧困をなくそう」「ジェンダーを平等に」「働きがいも経済成長も」などが挙げられていて、単純に「サステナブル」を環境問題と捉えていると違和感を覚えるかもしれません。

では、何が「サステナブル」であることを求められているかというと、われわれ企業の営利活動、さらにいうと資本主義という仕組み自体が「サステナブル=普遍的な行動」をとることを求められているのです。

産業革命後の世界では、国際的企業は大量の資源を消費し、発展途上国で安く生産した商品を先進国で販売することで「発展」をしてきました。しかし、その結果、環境は破壊され、経済格差が進み、教育を受けられない若者や機会の不均衡を生んでしまいました。人類は袋小路に迷い込んでしまってはじめて「これを止めなければ」と気が付いたのです。

しかし、残念ながらこうした問題を止めることは、すなわち経済の発展を止める、あるいは後退させることにもなるのです。これは「経済を成長発展させる」という資本主義をここまで発展させてきたエネルギー源とも言える考え方とは相いれないものです。

SDGsはこうした行き詰まりに対し、本質的な解決を図るための提言です。「経済発展をSustain(維持)する」一方で、その発展したいというエネルギーで「諸問題を解消する」ということです。つまり、資本主義、企業活動というワードが「サステナブルな」の本当の主語なのです。

SDGsとは企業が発展することをやめ、慈善活動をすることを求めているように誤解しそうになりますが、そうではありません。むしろ発展し、利益をどんどん出すことを目指してよいのですが、その結果、社会がいい方向に向くような経済の仕組みを経済界全体で作り上げようということなのです。

必要なのはシンパシーでなくエンパシー

とはいえ、本当にそんなことが可能なのでしょうか。

SDGsが実現可能なゴールであるということを理解する例として、ダイバーシティーとインクルージョン、それからエシカルという言葉についても少しその意味するところを掘り下げてみたいと思います。

最近女性に関する東京オリンピック関係者の発言が大きな話題になりました。これはオリンピック、パラリンピックがダイバーシティーとインクルージョンいうことを大きなテーマにしているイベントであることから、看過できない問題となったといえるでしょう。今回の一件はダイバーシティーとインクルージョンがもはや国際的な常識となっているという例かと思います。

ちなみに、ダイバーシティーは「多様性」ですが、インクルージョンは「包摂」と訳されているようです。包摂は日本語としてちょっとわかりにくいですが、社会的に弱い立場にある人を排除しない、という考えです。

この弱い立場の人を排除しない、という考えを表す重要な英単語があります。それは、「Empathy(エンパシー)」です。つまり「共感」ですね。少なくない日本人がこの単語を「Sympathy(シンパシー)」と混同しがちですが、シンパシーは「同情、哀れみ」というように、イメージとしてはやや「上から」な感じです。「おくやみ」という意味もあるので、ネガティブなイメージもあります。

一方、エンパシーは、SNSなどで誰かの意見が共感を呼んで拡散される、といったときに使われるというとイメージしやすいでしょう。SNSは誰もがフラットな関係、双方向な関係ですね。同じように企業のダイバーシティーとインクルージョンは、同情やイメージアップではなく、企業や団体でさまざまな立場の人がフラットに共感しあえる組織になることを求めています。

ダイバーシティーとインクルージョンがSDGsの項目である以上、これも「サステナブル」であらねばなりません。実はすでにダイバーシティーとインクルージョンが経営的にも有利になるような仕組みが始まっています。

例えば、私の勤めるレノボでは、購買部門が取引先を選ぶ際に、女性やマイノリティの割合が経営陣の中にどのくらい含まれているかをチェックする仕組みがあります。レノボと取引がしたい企業はダイバーシティーを推進したほうが有利になるというわけです。そしてレノボ自身もダイバーシティーを徹底すれば、同じような購買基準を持っている企業から選んでもらえるようになるというわけです。

皆さんも「エシカル消費」という言葉を聞いたことがあるかと思います。環境によいシャンプー、人道的に問題のない組織で作られた作物を買う、といった消費行動ですね。

「Ethical(エシカル)=倫理・道徳的な」「Ethics(エシックス)=倫理」といいますと少し前はパワハラや贈収賄をしないといった社員の倫理規定の意味で使われていましたが、昨今ではこうしたSDGsなどに関連した行動をしているか、会社単位でエシカルであるか、という問いの中で使われるようになってきています。

企業が「エンパシー」を得るには?

これはサステナブルな行動のほんの一例にすぎません。環境問題も含め、SDGsで挙げられている項目に対しサステナブルな行動をとっているかが、今後は取引や投資の判断になってくるでしょう。実際、日本国内のレノボの取引先からも、サステナブルな経営をしているか?というかなり包括的な報告を求められる機会が最近増えてきています。

また、レノボではESGレポートという160ページからなるサステナビリティに関する取り組みのレポートを毎年発行していますが、これに加え「Diversity and Inclusionレポート」という報告書も近年公開しています。

こうした広報活動を通じてレノボに対し「エンパシー」を感じてもらえれば、レノボ製品を買ってみよう、という消費者の行動にもつながります。さらに、そう評価した投資家に株を買ってもらえます。ダイバーシティーに力を入れることが会社の発展につながり、ここでもまた「サステナブルな」ループが回り始めるというわけです。

サステナブル、ダイバーシティーとインクルージョン、エンパシー、エシカル。今回はカタカナ語のオンパレードでしたが、少しは肚落ちしたでしょうか(肚落ちという日本語を最近覚えました)。

SDGsはこうした背景がからみあって出された、われわれ経済界に課せられた行動目標です。皆さんの会社、SDGsにどのように取り組まれていますか?

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提供元:知っていても意外と説明できない「SDGs」の本質|東洋経済オンライン

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